♯181 世界観と価値観

今週は!

ここ10年程、ボクの仕事の半分くらいは、企業や事業ブランドの理念づくりのお手伝いが占めている。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の呼ばれるものの言語化が主な役割となるが、これが結構ややこしく、心理的ストレスがたまる。ミッションとビジョンの違いをわかっている人がどれくらいいるかというと、甚だ疑問である。最近ではここにパーパスなるものが入ってきて、ますます混乱している。

とくに中小企業の場合には、大企業流のMVVを押し付けても、社員はちんぷんかんぷん、ほどなく雲散霧消してしまう場合が多い。理解できないものは、定着しようがないのである。

そんなわけで「MVVに替わるもの」は、ボクのなかのテーマとしてずっとあったのであるが、ようやく「うむ。これはよろしかろう」と思えるものが浮かんだ。

それが、世界観と価値観である。

と書くと、なにやら難解そうに思えるが、世界観も価値観も、若い世代を含め案外ふつうに使っている。「米津玄師の世界観っていいよね」「セブンは好きだけど、ファミマとは、な~んか価値観が合わないんだよね」みたいな感じで、会社や事業ブランドの将来や、それを実現していくために必要なカルチャーについて、ざっくばらんに話して、エッセンスを言語化していく。

この考え方を取り入れて、実際に試してみたのが、リノベーションブランド『entrie(エントリエ)』である。

上は提案時のものであるが、まんなかにある「Have fun」がブランドの世界観。それを取り囲むのが価値観で「エントリエが大切にする7つのマインド」としている。

どうだろう。MVVよりずっと直感的でわかりやすくないだろうか。

感想・著者への質問はこちらから