このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。
未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。
ー 第88回 「Clear」
コロナが落ち着いたら旅行をしたいなと思って海外の情報を集めていました。
観光地情報の他に、ふと目に留まったのが空港の保安検査の様子。数年のブランクの間に、色々かわっているんですね。驚きました。
皆さんは、Clearという個人の認証サービスをご存じですか。https://www.clearme.com/
Clearは指紋や虹彩などを活用した生体認証のサービスで、空港やメジャーリーグなどで提供が開始されています。専用デバイスで、たとえば虹彩認証をすると本人確認ができるため、空港やスタジアム等での保安検査にかかる時間を大幅に短縮できます。
アメリカの空港の中にはClear専用レーンが設けられているところがあり、保安検査やチェックインの際に列に並んで順番を待ったりしなくてもよくなっています。
チェックイン後に保安検査の行列に並ぶと言う“おなじみの光景”が、これから減少するかもしれません。
未来コンパスが指すミライ
ところで、サービスを提供しているのはCLEARSECURE(クリアセキュア)と言う会社です。アメリカで登録している商標もClearSecureで、他に保有している商標は無いようです。
米国登録第5506710号(商標権者:CLEARSECURE LLC)
【商標】
【指定役務】(抄訳)
セキュリティシステムの設置,鍵の取り付け・交換・修理
サービス名を保護せず、会社名を商標登録しているケースがたまにありますが、これもその一例です。
ユーザの目に一番触れるのはサービス名なので、ここを商標で保護しないとビジネスリスクが残ります。これだけ大々的にサービスを展開している会社が商標の重要性を理解していないはずは無いので、何か事情があるのでしょうか。
私は待たされるのが大嫌いで、行列が苦手です。こういった待ち時間を減らしてくれるサービスは大いに普及してほしいし、日本にも展開してほしいと思っています。商標がネックになってビジネスにブレーキがかからないと良いのですが。
この記事を書いた人
八重田 貴司(やえだ たかし)
外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。
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