第103回 8時間営業・完全週休2日で、月商1000万円の美容室

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第103回 8時間営業・完全週休2日で、月商1000万円の美容室

安田

前回の対談では『マハロコ』でお得に使えるチケット制度の仕組みについて深堀りしました。その時に、年末になると24回券を数冊まとめて購入するお客さんが結構多いと仰っていましたが、仮に24回券を3冊買ったらいくらなんですっけ?


岩上

36万円です。

安田

36万?! 美容室でそんな大金をポンっと払う人、なかなかいないと思うんですけど…岩上さんのサロンでは当たり前の光景?


岩上

そうですね。特に年末はそういったお客様で溢れかえっています(笑)。

安田

すごすぎる…(笑)。そうなると12月の店舗売上はどれくらいになるんですか?


岩上

1ヶ月で1000万円くらいですかね。

安田

ははぁ…美容師さん2人で月に1000万円を売上を作るって、普通じゃ到底できない気がするんですが…。


岩上

そうですね。だいたい1人200万円売り上げれば「今月は死ぬほど頑張ったな〜!」ていう世界なので。

安田

そうなんですね。ちなみに12月に1000万円いくのは、やっぱりチケットのまとめ買いの影響が大きいわけですよね。


岩上

そうですね。とは言えウチは、年間平均しても月400万円は常に上回っている感じです。

安田

…ん? ということは、毎月1人あたり200万円の売上になるってことだから、普通のサロンが「死ぬ気でやってようやく到達するMAX値」を、マハロコさんでは毎月クリアしているってことですか?! いったいどれだけの仕事量をこなしているんですか!


岩上

いや、そこがちょっとおもしろいところでもあって。というのも、ウチではお客様主導ではなく、僕たち側からしっかりと「計画」を立てているんで、仕事がさばききれないなんてことはまずありえないんですよ。

安田

ほう…もう少し詳しく教えていただけますか?


岩上

ええ。まず11月・12月頃に、その年の来店回数や施術内容なんかをお客様と一緒に振り返るんです。それで「来年は子どもの入学式があるのよね」とか「もう少しカラーを頻繁にしたいわ」などお客様のお話を聞いた上で「じゃあこんなペースでやっていくためにもチケットは2冊くらい必要そうですね」というようにご提案するわけです。

安田

なるほどなるほど。もうコンサルティングみたいなもんですね。


岩上

そうなんですよ。ウチのチケットは前払いですけど、ジムのサブスクのように「せっかくお金を払っているんだからたくさん通わなきゃ損だ」となるようなシステムとは違う。あくまでもサロン側からご提案させていただき、お客様はそれに合わせて通っていただける仕組みなんですよ。

安田

お客さんたちは岩上さんの提案に合わせてサロンに来るわけか。ちなみに今って、マハロコさんのお休みや営業時間はどうなんですか?


岩上

完全週休2日です。で、営業時間も10時〜18時の8時間だけ。

安田

ははぁ…もう夢のような環境じゃないですか!(笑) それが実現できるのって、やっぱり「ハウオリ」があるからですよね。


岩上

そうですね。ハウオリは施術時間が短いから回転率がいいというのもありますし、なにより材料費がほとんどかからない。だから結果として利益率も高くなるんです。

安田

そうか、カラーとかトリートメントだと材料費もかかるけど、ハウオリって「水」だけですもんね(笑)。


岩上

そうそう(笑)。ハウオリって、要はカットと同じで、純粋に技術だけを提供している感覚なんです。

安田

なるほどなぁ。でもこれって他のサロンでもすぐに真似できるものなんでしょうか?


岩上

経営モデル自体はすごくシンプルなんですけど…やっぱりオーナーの皆さん、最初はお客様からいただく金額の大きさにひるんじゃうようです(笑)。

安田

まあ確かに、いきなり36万円も支払ってもらうのは勇気がいるかもしれない(笑)。でも考えようによってはPayPayのような電子マネーにチャージするみたいなもんですけどね。


岩上

まさにそうなんですよ! そのサロン専用のPayPayというか(笑)。だけどチケット制を導入したばかりのサロンさんは「12月の売上は最高だったけど、1月・2月はお客様は来るのに売上が全然増えない」って震えちゃっていて…。

安田

そりゃそうですよ。だって12月に前金でもらっているんだから(笑)。


岩上

そうそう(笑)。1月・2月はチケット消化のためにいらっしゃるお客様がほとんどなんですけど、やっぱり年末に比べるとお店がゆっくりしている分、新しい提案なんかもじっくり聞いていただけるんです。で、お客様も「チケットがまだ何枚もあるし、試してみようかしら」となりやすい。

安田

なるほどなるほど。そうやって新しい提案が刺さることで、どんどんチケットも消化されていくわけか。ちなみに年末にチケットを買った人って、次はいつ頃に買い増しされるんですか?


岩上

早い方だと3月頃にはまた買っていかれます(笑)。だいたい2ヶ月に1回で10万円くらい消化するペースですね。

安田

え、そんなに! 皆さん、年間どれくらいの金額を使っているんでしょうか。


岩上

常連様だと年間30〜40万円ほどで、トップ層のお客様だと年間120万円くらいですね。

安田
120万円?! それはすごい。毎月10万円使っている計算ですよ。

岩上

さすがにそういった方はシャンプーやトリートメントのような商品購入分も含まれていますけど。それでもチケットだけで年間50万円くらいかな。なので、だいたい1回の来店で3〜5万円は使われていきます。

安田

はぁ…すごい…。岩上さんのお話を聞いていると、単価を下げているように見えて、実は「年間単価」はとんでもなく上がっているのが大変興味深いです。


岩上

仰るとおりです。それがこの経営モデルの最大の魅力だと思っていて。利益も増えるし、自分の休みは増えるし、お客様との関係性も良くなるんですよ。

安田

いやぁ素晴らしい。「儲かる=忙しい」っていう美容業界あるあるが崩れますね!


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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