「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。
第92回 女性の「美」は総合点

岩上さん、最近「AIサロンモデル」っていうのがすごく増えているの、ご存知でした?

そうそう。実際に施術することなく理想の髪型を再現させられるし、モデルの費用もかけずに集客に使えるからって、かなり使われ始めているようで。だた実際のところ、トラブルになることが多いらしいんですよ。

例えばよくあるのが、「カットモデルと同じ髪色になっていない」というクレームですね。髪色って、ブリーチの有無や髪質、髪の太さ・細さなどで、人それぞれ全く変わってくる。でもそこを美容師側もきちんと説明せず、お客様側もよく理解できていなければ…

うーん、僕はどちらかというと他人の作ったスタイルを再現するのは得意な方なんです。ただ、お客様の理想とするスタイルにできるだけ寄せていくために気をつけていることがありまして。

仰るとおりです。本来であれば髪のコンディションによって、1人ひとり時間も施術内容も料金も変わってくるはず。それを全部すっ飛ばして「この髪型にしてください」「はい、わかりました」で施術するから、結局はクレームになってしまう。

なるほどなぁ。しかもAIモデルかどうかなんてお客さんにはわからないから、「掲載されているスタイルは、全部このサロンの美容師さんが切っている」って思ってしまう。それもトラブルが増える原因なのかもしれないですね。

そうなんですよ。実際、ホットペッパーも対策を練っていて、AI写真の掲載は禁止する方向に動いているみたいです。

ほう、やっぱりそうなんですね。ところで岩上さんのサイトに掲載されているカットモデルさんたち、どの方もすごく素敵な方ばかりですよね!

そうそう。しかも写真1枚ではなかなか伝わりきれない魅力がいっぱいで…実物はもっと素敵なんですよ!(笑) とにかく僕は、30代、40代、50代と、それぞれの年齢で目指すべき美意識っていうのが絶対にあると思っています。
対談している二人
岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表
美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















