コミュ障経営者のギモン その10「なぜか勝手に悩む人」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

なぜか勝手に悩む人

こちらからしたらどうでもいいことを気にする人っていません?

かくいう僕も、このメディアの紹介文に「なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう」って書かれるくらいなので、他人から見ると、それなりに気にするタイプでしょう。
いや・・・よく考えたらすごい紹介文ですよね・・・

あ、でも、僕、ツマラナイものにこだわったり、気にしたりするものの、「悩む」ことはありません。
「悩む」調べてみると・・・
いたみ苦しむ
病む
苦しむ
こまる
・・・といったネガティブな意味が並ぶんですが、こういう状態にはならないってことです。
「犬は裸で恥ずかしくないんだろうか?」ってどうでもいいことは気になりますが、実際のところ、犬が裸であろうがしったこっちゃないので、そこに悩む(=苦しむ)ことは無いんですよね。

ところが、どうも悩み、苦しんでる人って周りにいません?

なんでそうなるんでしょうか?
いや、つまりですよ、「こちらからしたらどうでもいいこと」にいちいち悩むわけです。
まぁ、だから、「なんで?」って思うんですけど。
「犬は裸で歩いて、肛門も丸出しじゃないか!?」ってくらいにどうでもいいことなわけです。
ところが、当人にとっては「全裸の犬」がそこそこの問題や重要事項になっているわけですよね、きっと。
だって、見た感じ悩んで苦しそうにしているわけですから。

例えば、こんな人が居るって話です・・・

味噌汁を作るのに、どんな「お玉」が良いのか?って延々と悩んでいる人。
「味噌汁を作る」にとって、「お玉」って結構どうでもいい問題ですよね?普通は。
それより、まずは味噌(材料)や鍋のが大事なんじゃない?って。
ところが、お玉に悩むタイプの人って、鍋や味噌を準備もそこそこに手を止め、なぜかお玉に夢中だったりするんですよね。

例えば、これを仕事で想像してみてください・・・

「この資料をまとめて、お客様に郵送しておいてくれる」って頼んだとします。
すると、いつまでも「どの切手(のデザイン)が良いのか・・・」って悩んでいる人がいるって状態ですよ。
「ところで、資料は出力したの?」って聞くと、「あ、まだです。一応、切手が・・・モゴモゴ・・・」って言い始める。
僕のようにアンガーマネジメントの達人でもなければ、キレてしまうでしょうね。

つまり、一般的な人と、こういう人がこだわる部分には大きなギャップがあるわけです。
ぶっちゃけ、どこにこだわろうが勝手なのですが、社会生活していると他者との接点があるわけで、そうもいかないんですよね。
つまり、そこには優先順位なんかが生まれるわけです。
お互いの優先順位が同じで、かつその順番通りに物事が処理されていないときにギャップが発生します。
例えば、郵送の例であれば住所や着日が大事、味噌汁の例であれば味や量が大事とか。
そう、決して、「お玉」じゃないんですッ!

そして、この「お玉に悩む人」って、一応、一般的な人と多少違う優先順位を持ちながらも期日とか意識にはあるんですよね。
だから、「切手をいつまでも選んでちゃいけない・・・投函しないと・・・あ、その前に出力しないと・・・」って思ってたりするわけです。
そんなわけで悩んでいる、苦しんでそうに見えるのです。
だけど、その人にとって、その時間を守るためにも、なぜかまず切手を選ぶ工程が出てきちゃうんですw

制約条件の理論(TOC)について書かれた『ザ・ゴール』(エリヤフ・ゴールドラット著)に「制約条件」、いわゆるボトルネックってのが出てくるんです。
例えば、工場にA、B、Cの工程があって、Aから順に作業が進みます。
そして、それぞれの工程には処理限界があって・・・
工程A 20処理できる

工程B 10処理できる

工程C 15処理できる
・・・といった具合になっているとします。
上記の場合、「ボトルネックは工程Bですよ」って。これが制約条件ですよって。
他の工程をどんなに改善しようとも、ボトルネック(制約条件)である工程Bをなんとかしないと意味ないよって。
例えば、工程Cを30処理できるよう改善しても、その前の工程Bが10しか処理できないんだから意味ないよね?って話です。
そう、お玉で悩んでも全く意味ないんですッ!

「お玉に悩む人」がなぜお玉を気にするんでしょうか?
きっと、制約条件を理解していないからなんだと思います。
味噌汁の例では限界がありますが、お玉のことをどんなに考えても味噌汁は一向にできないってことを理解してもらうう必要があるよねって。
そうじゃないと、人は自分の興味があること、考えやすいことから手を付けちゃうと思うんです。よくわからないものは後回しでね。
一応、期日とか意識してたりすると、なおさら「早くとっかからないと!」って思いますからね。
迫りくる期日を一応意識しているから、「早くお玉を選ばないと(汗)」って悩む(=苦しむ)ことになるんです。
その人にとって具体的に決められそうなことがお玉だから、そこから着手して、フロー全体については盲目になってしまうのでしょうね。

ところで、「お玉に悩む人」を部下に持った場合、どうしたら良いのでしょう?

・・・

・・・

・・・

そもそもこういう人がボトルネックになることを想定しておくってことじゃないでしょうか。

そして、TOC的に考えると、このボトルネックの(処理能力の)最大化をはかることになります。
なので、教育したり、その人に合わせて他の工程で仕事のやり方変えたり、体制変えたり(外注パートナーさん使ったり)・・・ってなるのです。
この場合、『ザ・ゴール』のように機械相手ではなく、人間ですから、努力が報われないってこともありますからね。

あぁ、なんか真面目なこと書いちゃったからか、花粉症だからか、わかりませんが頭が痛くなってきました。
不慣れなことするもんじゃないですね。
犬の肛門とか気にしてるくらいが平和で良いですよね。
ところで、肛門が制約条件になると、その排出量に合わせて食事など他の工程を調整しないといけなくなりますよね。
で、制約条件である肛門を最大化・最大活用するためには、穴を大きくしたり、多少刺激して排出を促したり・・・

僕も「お玉に悩む人」と変わらないんじゃないか?ってことには薄々気付いてるんです・・・(涙)

 

 

著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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