コミュ障経営者のギモン その33「認めて欲しい生き物」

 このコンテンツについて

なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

認めて欲しい生き物

最近、ふと思ったんです・・・
僕、年齢、見た目含めて、子供の頃に「奇抜で変なおっさんだなぁ」って思っていた志茂田景樹先生に近づいているって。
朝、エレベーターで母子と乗り合わせると・・・

子供:ママ、あの人髪の毛がピンク(ヒソヒソ…)
ママ:シッ!(いいの、静かにしなさい、関わっちゃ駄目!)

・・・という会話があるわけですが、志茂田景樹先生も同じようにヒソヒソ話されたんでしょうかね。
まぁ、今や若い人たちにピンク髪って特別珍しいわけじゃないですからね。
問題は40超えたおっさんがやってるってことなのかもしれませんが・・・

まぁ、そんな子供に人気の僕なんですが、実はビジネススクールの卒業論文のサポートをしていたりするんです。(ドヤッ)
受講生は経営者、経営幹部、管理職、期待の新人、ここで学んで改心して欲しいと思われている社員さんなど様々。

心理学も講義で学ぶので、自分のパターンから潜在意識を探って、その潜在意識を創った出来事を見ていったりもするんですね。
内観っていうんですかね、こういうの。
ちょっと面白いビジネススクールでしょ?
科学的に経営を学ぶとともに、こういう自分自信を深く見ていく機会があったり、すごい良いんです。

内観していくと本当に色んな背景を持った方が多くて、興味深いんです。
卒論をサポートするために受講生達と関わっていくと、人間って(他人からしたら)ちょっとした過去の出来事が人生を左右するくらいの価値観を創造・構築していくんだなって実感させられます。

心理学のことは別に専門でもなんでも無いんですけどね。
僕もそのビジネススクールに行って、学んで、社員さんとのやり取りで学び、サポートさせていただきながら学び・・・って繰り返しているだけで。

ところで、皆さんの周りでこんな方いませんか?

やたらに自分のやり方でやろうとする人。

・・・この原因(過去の出来事、トラウマなど)は内観をしていかないとハッキリわかりませんが、上記のようなパターンで出てくる人は多いですよね。
共通するのは「承認して欲しい」って気持ちなんですが。
その承認を得る、つまり自己の能力を証明するために、わざわざ自分のやり方でもって成果を出して、「どうだ!」と見せつけるタイプですね。

このタイプの方、よくよく考えるとすごいですよね?
一応、素晴らしい成果を出すんです。
仕事であれば、その達成までのプロセスが会社の求めるものと異なるだけで、会社が求める結果は出してくれるんです。
つまり、ものすごい能力を持っているんです。
きっと、会社が推奨するプロセスでも成果を出せるくらいに。
でも、会社として特定のプロセスを推奨されているとしたら、このタイプの人は会社から(本人が期待するほどは)認められないですよね。
となると、その人は自分を認めてもらおうと更に加速して、自分のやり方の正当性を訴えるようになります。
能力あるのにもったいないですよね。

ところで、世の中、こういう能力の高い人ばかりじゃないんです。
自分のやり方をするわりに、成果も出せないって人・・・
上司からしたら、「お前は何がやりたいんだ!?」と力強目にツッコミを入れたくなるタイプです。
これまた、原因は様々ですが、失敗することで構ってもらえるという選択をしている可能性があるわけです。
子供の頃、お母さんに甘えたくて、いたずらしたり熱を出す子供みたいなものですね。
成果を出すのは一苦労必要ですが、失敗は何の苦労も要りませんから、構ってもらうには一番容易な手段なのです。

さらに、失敗ということに関連して、失敗することで自分の正当性を証明しようとする変な人もいます(苦笑)
「あなたが言ったとおりにやったけど上手くいきませんでした!ほら、私が言ったとおりでしょ!?」みたいなね。
この人も本質的には同じで認められたいんですね。
随分とねじ曲がっちゃってますが。

いずれのケースも「自分に関心を持ってもらいたい、評価してもらいたい」みたいなのが根底にあるわけです。
なぜそう思うに至ったか?というのは人それぞれ千差万別ありますから、内観していかないとわかりません。
こんな風に客観的に見ていくと、「なんだか無駄なことに力を使っててもったいない人生だなぁ」って思ったりするんですけどね。
当人は気づいていないですから。
そんな自分に気づくことで、能力を無駄なことに使う必要はなくなって、求めるものが手に入り、ハッピーになれるってことなんです。

ところで、評価って言えば・・・
フィリピン人スタッフと面談したあと、彼らだけのチャットでブツブツ不満言われるわけです。
「貢献しているのに評価されない」とかね。
(そういうのを報告してくるフィリピン人もいるわけです)
まぁ、給料をもっとあげて欲しいってことなんですけどね。
とは言え平均以上にあげているので、「こいつらどんな優秀な人と比較して物申しているんだ!?」って拳を固く握っちゃうんですけど。
あと、「悪いところしか見ない」なんて言われたりしてね。
なら言わせてもらうけど・・・
「今日は仕事したくないから」って突然言い出して1週間休むのは何なんだ?
しばらく期間をおくと、同じミスを繰り返すのは何なんだ?
フローに従わない言い訳を「PCスペックが低くてフリーズする」って言ってたくせに、指摘されて以降、フリーズする気配がないのはなぜなんだ?
都合よく土日祝日の前後に何かが起こって休むのはなぜなんだ?
・・・ってなるわけです。

自然とアンガーマネジメントの達人になることができる国、フィリピン。
→いちいち怒ってたらストレスで死ぬ!

自然と猜疑心の塊になれる国、フィリピン。
→「フィリピンではこれが普通です」を信じるな!調べると大体違う。

・・・何だこの国はッ!
(ちなみに観光で来る分には割とおすすめの国です)

頑張ってきた自分を褒めたい。

 

著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

感想・著者への質問はこちらから