コミュ障経営者のギモン その39「ビジョンと癇癪」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

ビジョンと癇癪

僕、ピンク髪してますけど、一応人の親でして、愚息が1人おります。
彼、小学1年生なんですけどね、僕の趣味(格闘技や自転車)に付き合わされてたら、小型冷蔵庫みたいにガッチリとしてきたんですよね。
格闘ジムには筋肉ムキムキのチャンピオン(キングオブパンクラシスト)がいたりしますから、彼の中では身体のイメージが「そう」なっているんでしょうね。
発達の仕方が、他の子供達と違うんですよね。
同学年の男子と比べて、異常に分厚いんです。
具体イメージを持つ効果ってすごいですね・・・
多分、相撲は相当強いと思います。
まぁ、小学校生活をおくるにあたって、特別利点もないんですけど・・・

ところで、そんな小型冷蔵庫の彼は、蝶々結びができないらしいんです。
母親(つまり僕の嫁ですね)に「蝶々結びを自分でやれ」って言われて、できなくて、癇癪起こしてたみたいで。
すると、「うるさい!」とかって叱られるわけです。
まぁ、分かりやすく状況を解説すると・・・

癇癪起こす息子を見て
嫁が癇癪を起こす

・・・という感じですね。
まぁ、軽めのカオスです。

僕は蝶々結びなんて、小学1年生では全くできませんでしたから、「それは彼には難度高すぎやろ」って嫁に言ったんです。
そしたら、「蝶々結びくらい同級生は皆できてるッ!皆は幼稚園のころからできてたッ!」って、なぜか僕が噛みつかれるわけです。
かわいそうでしょ?(涙)

ところで・・・

こういうときの「皆」って一体誰なんだろう?ってすごい気になるんですよね。

ほとんどのケースでは、話し手の論理に都合よく合致するサンプルが駆り出されて、それを「皆」って定義するんですよね。
小学1年生を言葉通りに「皆」って受け取ると、日本に限っても大体100万人ちょっといるんですよ。
ほんとに皆(100万人の小学1年生たち)が蝶々結びができるのか?・・・って考えちゃうわけです。
まぁ、こんなことを言い出すと「火に油」になるのはわかりますからね、コミュ障の僕もグッとこらえます。(そしてここで書く、みたいなね・・・)

ところで、思ったんですけど・・・

蝶々結びが小学1年生でできることって重要なんでしょうかね?

僕は全くできませんでしたからね。
だからスニーカーはスリッポンかベルクロのタイプで、紐で結ぶやつは履けませんでしたよ。紐の靴が履きたくて覚えた記憶がありますね。
できなければ、できる「皆」に手伝ってもらえばいいだけで。(嫁曰く、全員が蝶々結びできるわけですから)
だから、手伝ってもらえるような関係性を築ける方が大事じゃないかなと。
手伝ってもらったお礼に、小型冷蔵庫(←息子)が相撲でも片手側転でもキックボクシングのコンビネーションでも教えてあげればいいんですよ。
・・・まぁ、今の親御さんは「危険なこと教えるな!怪我したらどうするんだ!」って怒りますけどね。
本当に世知辛い世の中ですよ・・・

ところで、そもそも・・・

癇癪って駄目なんでしょうかね?

僕は子供の頃、よく癇癪を起こしてたんですよね。
ここで僕が使っている癇癪って幼児癇癪とはちょっと違うかもしれないですね。専門家じゃないからわかりませんが。
でも、自分を上手くコントロールできない(感情とか)って意味では同じかなって思って「癇癪」って表現をしています。
「こうしたい!」って理想状態が明確にあって、思うようにそこに辿り着けないから、イライラがつのって爆発し、コントロール不能状態(癇癪)に陥るわけですよね。
つまり、癇癪の前にビジョンがあるわけですよ。大袈裟に言うとね。
例えそれが生理的欲求(眠いとか)が満たされずに癇癪を起こすケースであっても、「気持ちよく眠っている」という理想状態があるわけですからね。
ビジョンを持つのは良しとされるのに、それを持ったがために起こる癇癪についてはあまり良しとされないって不思議ですよね。
つまり、癇癪って、理想と現実のギャップに苦しむ体験だって思うんですよ。
子供の頃からそういう体験ができるって素敵ですよね。
だから、癇癪を起こしている子供を見たら、「あ、この子、ビジョンを持って、そこを目指してもがいているんだ!」って思えば良いんじゃないでしょうかね。
そもそも、癇癪起こしてる子供を眺めてると面白いですけどねw(ニヤニヤして眺めてると子供も怒ってきますけどね)

まぁ、とは言え、大人になっても子供みたいな癇癪を起こしてたら結構怖いですけどね・・・(汗)
でも、大人でも、地べたに寝転がって、手足をブンブン振り回して、物にあたって、「できない!できない!」「バカ!バカ!」って喚きちらしたいことってありますよね?
よく考えたら、そういう感情を自分でコントロール(抑制)しているわけですから、精神衛生上良くないのかもしれませんよね。
そしたら、自由に癇癪を起こせる「癇癪カフェ」「癇癪ハウス」を作ったらどうでしょうかね。
壁とか柔らかい材質でできてて、蹴っ飛ばしても痛くないの。
でも、癇癪カフェに定期的に通っているのを知られたくないのはなぜなんだろう・・・
「サウナで整う」のように、できるビジネスマンっぽい方向のブランディングはできませんよね。
だって、癇癪を起こしに行くわけですからね。
コントロールできてるようで、できてないだからね。

40話目前にして、こんな話題でいいんでしょうかね。
次から本気出す。

著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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