このコンテンツについて
なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。
「悪用厳禁、不安を煽る悪魔の言葉」
あるコンサルの方と話していたとき、「私は見えるタイプです」って言い出したんです。
何がどんな風に見えるのか、僕には全くわかりませんが・・・
未来のことなのか、運命なのか、それらに言及できる「何か」が見えるようなのです。
オカルト情報誌『ムー』世代の僕としては、こういうのめちゃくちゃ興味津々なので、その方を観察していると、ある口癖に気付いたんです。
「気をつけたほうがいいですよ」
・・・と。
じっと目を見つめて、静かに伝えるのもポイントのようです。
なるほど。
そんなこと言われたら、誰だって「え!?どういうことですか?(汗)」ってなりません?
この「気をつけたほうがいいですよ」って表現、絶妙ですよね。
相手をグラグラさせるのにこれ以上ないシンプルな表現で、この人、すんごい強力な言葉を使うなぁ、って感心しました。
余分なものを削ぎ落としたシンプルな言葉に機能美すら感じました。
また、どうとでも取れる曖昧な表現もポイントで、何か起こったら「ほら、言ったでしょう?」となりますし、何も起こらなければ「何も起こらなくて良かったですね」ってなりますから責任もとらなくていいのです!
同じ様な効果を持った言葉に・・・
「このままではいずれダメになるよ」
「今はいいけど、数年後はどうかわからないね」
「この数年がホントに勝負、それ以降はちょっと厳しい」
・・・みたいなのがありますよね。
いやぁ、怖い。
書いていて、これら言葉の不安を誘発する力に驚きます。
悪用厳禁レベルですね。
こんな事言われたら、当然、「え!?どういうことです?(汗)」ってなりますから。
それで、「具体的に何が起こるんですか?(汗)」と質問されるわけですが、仮にそうなっても大丈夫です!
「私に見えるのはそこまでです。あとは自分で考えてください。心当たりがあるはずですよ。」って言えばいいのでw
そのうえで、「不安なら、この御札を持ち歩いて…」のように商品やサービスを売りつければいいんです!
思えば、コンサルって、経営者や企業が自身の決断に100%の自信を持てない場合の相談相手みたいなものですよね。
(色んなコンサルが居るので一概に言えませんが・・・僕らの仕事にもその側面(需要)はありますからね)
不安があるから、相談するわけですから、常に一定の不安を与え続ける必要があるわけです。
そこで使いたいのが・・・
「気をつけたほうがいいですよ」
・・・ですよね。
これほど最適な言葉はないな、って改めて思いますね。
ダイレクトレスポンスマーケティングの世界でも、不安を煽るのは最も効果が見込める手法として有名ですよね。
神田昌典さんのヒートショックの危険性を訴えるマーケティング成功例が有名で、彼の著書で不安を煽る手法は日本でも広まりましたね。
プロスペクト理論からも「損をしたくない(現在あるデメリットを回避する)」という気持ちを利用する有用性は証明されていますから。
参照:その153「『どうせなら・・・』効果をうまく使え」
僕も相手をコントロールしたいときには、不安を煽る悪魔の言葉たちを積極的に使っていこうと思います!
「気をつけたほうがいいよ、このままではいずれダメになるよ」とか言い出したら、コントロールしようとしているって思ってください。
でも、よく考えたら、「このままではいずれダメになるよ」って当たり前ですよね・・・
だって、「このまま(現状から何も変えず)」で未来永劫続くものはないわけですから。
「何当たり前のこと言ってんだ!?このピンク頭」って突っ込まれますね(汗)
著者/市川 厚(いちかわ あつし)
株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/
LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/
<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。