このコンテンツについて
なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。
「マーケティング、行動心理学を学びたい人はコレをやれ!」
最近、「世の中の流行りを知ろう」と、スマホのゲームをはじめました。
キャラデザインやインターフェイスデザイン、BGM、ゲームシステムなど、結構勉強になります。
実は、こういうこと、1、2年に一回位あって、1ヶ月くらいで飽きて止めるんですけどね。
でも、その度、ゲームの進化に驚かされます。
グラフィックや演出、ゲーム性など、全てにおいてグレードアップしていて、開発費もすごいだろうな(汗)って。
まぁ、多くは課金型のゲームなので、成功すればドル箱になりますから、気合い入れて作っているタイトルの場合はクオリティがすごいです。
ちなみに、課金システムの基本構造は変わりません・・・というか年々巧みになっていますね。
ガチャと呼ばれる運要素の強い仕組みでキャラクターやアイテムを得るのですが、そのためにゲーム内のコインやアイテムが必要ですよ。
そのコインやアイテムを得るためには毎日ログインしたり、ゲームを進める必要がありますよ、と。
ただ、ストーリーが進むとキャラやアイテムを強化する必要があるけど、無課金ではしんどくなってきて、課金することに・・・というのが基本です。
ガチャの演出もパチンコ、パチスロを連想させるもので、射幸心を煽ってきます。
無課金であっても、数日間、コツコツゲームを進めると、1回ガチャが回せるのですが・・・
これが、待てません(汗)
だって、期間限定イベントが設けられていて、「どうしてもその日じゃないと」みたいなのが出てくるわけです。
上記のような仕掛けは課金ゲームの初期からある基本の「き」で、その他にもあらゆる箇所に課金につながる要素が仕掛けられています。
本当に恐ろしいです・・・
ひと月数万円なんてあっという間に使ってしまいますよ(汗)
課金したら最後、「ここまでお金と時間を使ったから…」となって、止めどきを失います。
いわゆる、「サンクコスト」なんですが、本当に強力なんだと実感させられます。
仕事で、イマイチ成長しない社員さんを見て、「ここまで時間をかけて教育してきたから…」というサンクコストがあって、甘い評価になりませんかね?
もし、期待外れ?!な人材だと分かっていたら、現在、もう一度採用するか?ということなんですが。
実際のところ、「NO」というケースって結構あると思うんです。
優秀な社員さんに対して、戦略的にサンクコストを発生されることができたら、離職を防げるのでしょうか?
でも、「今更辞められない…」「辞めるタイミングを逃した…」のようになりますから、どんな優秀だとしても、パフォーマンスは落ちそうですよね。
そもそもサンクコス(sunk cost)って、文字通り、沈んじゃって回収できないようなコストって意味ですからね。
サンクコストが発生した時点で、その先に待っているのは決してポジティブな結果ではなさそうですよね・・・
ところで・・・
そのゲームに120円くらいのアイテムがあるんですが、これくらいの金額なら課金しても良いですよね!?
これ1回きりなんでね♪すごいお得だし!
・・・もうね、こういうフロント商品とかも、すごい戦略的にあるんですよ。
そもそも無料でインストールができて。無料で遊べる時点で、フット・イン・ザ・ドアのテクニックをやられちゃってますからね。
課金ゲームには、こんな風にマーケティングや行動心理学など駆使されています。
ぜひ、体感してみてください・・・恐ろしいほど効かされますよ。
著者/市川 厚(いちかわ あつし)
株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/
LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/
<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。