第35回 「お医者さんにオススメしたい投資先」
お医者さん
お、ディーラーから新しいカタログが届いたぞ。そろそろ新車に乗り換えようかな。
お医者さん
それとも不動産をもう少し買っておくか。いや、株式投資のほうがいいかな…。
先生、それよりもいい投資先がありますよ。
絹川
お医者さん
…なんだね君は、怪しい話には耳をかさないよ。
ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしているんです。
絹川
お医者さん
ん? 投資の話って言うから、証券とか不動産とかの人と思ったんだけど、違うんだ。
ええ、もともとは電子カルテの導入が専門なんですが、いろんな先生から電カル以外の相談も受けるようになって。いつのまにかコンサル的な仕事をするようになりました。
絹川
お医者さん
ふうん、それで? 一体何に投資しろって言うの?
ズバリ、事業です。それも、ご自身で始める事業です。
絹川
お医者さん
は? 一体何を言っているんだね。私は医者だよ。すでに事業は始めてる。
わかっています。ですが、自分で行う事業が1つだけでなければならない理由はありません。
絹川
お医者さん
つまり、医者とは別の事業を始めろと言っているの?
その通りです。実は最近、会社経営者が個人で別事業を始めるケースが増えているんです。
絹川
お医者さん
え、どういうこと?
つまり、本業はそのまま継続しつつ、別法人を立ち上げて新しいビジネスを始めるんです。本業と近しい分野で始める人も多いですが、中にはまったく別の分野のビジネスを立ち上げる方もいます。
絹川
お医者さん
へえ、そんなことが可能なんだね。…なるほどつまり、どうせ金を使うなら不動産や株式じゃなく、ビジネスを始めろと君は言いたいのか。
不動産も株式も、お医者さんの投資先としては非常にポピュラーです。実際それで資金を増やしている方も大勢います。ですが、投資先の選択肢に「事業」を考えないのはもったいない。
絹川
お医者さん
ふうむ。正直、そんなことは考えたことがなかったよ。でも確かに、「新たに事業を始めるなら」と考えるとちょっとワクワクしてくるな。
そうでしょう? それに先生の場合、盤石な本業があるわけですから、比較的余裕を持ってスタートできるはずです。資金的にも、精神的にも。
絹川
お医者さん
でも、どんな事業をしたらいいのだろう。今までずっと医療業界にいたから、なかなかアイデアが出てこないな。
せっかく始めるのですから、儲かるかどうかだけでなく、「先生が心からチャレンジしたい」ビジネスを選んではいかがでしょうか。小さな頃にやりたかった仕事とか。
絹川
お医者さん
小さな頃? 学生時代はプロのサッカー選手になりたかったな。今でも休日は一日中サッカーを見ているし。でも、この歳から選手になれるはずないじゃないか(笑)。
先生自身が選手になるのは無理でも、サッカーに関するビジネスはたくさんあります。グッズの販売に携わったり、サッカー教室を作ったり、あるいはサッカー選手と交流するイベントを企画したっていい。
絹川
お医者さん
そうか、たしかにその通りだ。その気になれば憧れのサッカー業界に関わることも可能かもしれない。
その通りです。高い新車を買うよりも、ドキドキ・ワクワクできる投資だと思いませんか?
絹川
お医者さん
なるほどなあ。自分で結果をコントロールできない不動産や株式より、ずっと確実でエキサイティングな投資かもしれない。
そうですね。これからはもう、1人1職種という時代ではありません。1人がいくつものビジネスに関わるのが当たり前になっていくことでしょう。
絹川
お医者さん
うん、なんだか視野が広がった感じがするよ。ありがとう!
医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。
著者:ドクターアバター 絹川 裕康
株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。