第67回 「お医者さんはもっと”ラク”をした方がいい」
お医者さん
ああ、最近はめっきり患者数が減ったな。満足度を上げるためにも一人ひとりに丁寧に対応しなきゃならない。
お医者さん
おかげで、一日診察するだけでクタクタだ。元来自分は人と面と向かって話すのは苦手なのに…。
それなら、面と向かって話さなくてもいいシステムにしちゃえばいいんですよ。
絹川
お医者さん
え? 面と向かって話さなくてもいいシステムだって? ていうかあなた、突然どなたですか。
はじめまして、ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
先生のお悩みを解決できるかもしれない方法があったので、思わずお声がけしてしまいました。
絹川
お医者さん
その方法ってのが、「面と向かって話さなくてもいいシステム」ってやつ?
そうです。院内システムをカスタマイズすることで、先生自身が患者さんと顔を合わせなくてもいいシステムは実現可能なんです。
絹川
お医者さん
うーん、あんまりピンと来ないな。
まず全体の方向としては、先生が100%対応している今の状態から、80〜90%を外部化して先生が10%だけ担当する状態に変えていく感じです。
絹川
お医者さん
外部化?
ええ。つまり、システムや先生以外の方に担当してもらうということです。
絹川
お医者さん
話としてなんとなくはわかるけどさ、具体的にはどうやるの?
そうですね、まず診察を、看護師さんを経由する仕組みに変えます。病状を看護師さんにヒアリングしてもらうわけです。
絹川
お医者さん
ふむ。
看護師さんは、ヒアリング内容をその場で電子カルテに書き込んでいく。そうすれば、先生は別部屋でその情報を確認するだけいいわけです。
絹川
お医者さん
なるほど。つまり看護師と話さなくても、システムを見ればわかる状態ということだね。
仰るとおりです。そしてその内容に沿って、「先生でなければできない部分」だけを対面で行えばいいんです。
絹川
お医者さん
ふむふむ、なるほどね。確かにそうなれば、私が「対面で」行う仕事量はかなり減らせるね。
ええ。さらに言えば、情報を電子化することで、今までは一対一のアナログな情報だったものが、ある種のビッグデータになっていくわけです。先生は対面での対応は苦手とおっしゃいましたが、データを分析するのはお得意なんじゃないですか?
絹川
お医者さん
そうなんだよ! そっちの方が得意なんだよ。そうか、つまり患者さんのデータをシステムに集約させることで、ニーズの傾向を把握したり診察の精度を上げたりできるってことか。
その通りです! 苦手なことを無理して我慢するのではなく、得意なことで補っていく。誤解を恐れず言えば、「自分がラクな状況」に近づけていくことで、新たな価値を提供できるようになるのです。
絹川
お医者さん
なるほど、自分がラクな状況、か。うん、なんだか肩の荷がおりた感じがするよ。ちなみにそのアイデアの実装、絹川さんが手伝ってくれたりする?
もちろんです! お任せください!
絹川
※ドクターアバター「お食事相談ツアー」の申込みはコチラから!
医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。
著者:ドクターアバター 絹川 裕康
株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。