この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」
本日のことわざ「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」
馬の良しあしは乗ってみなければわからないし、人柄も実際に付き合ってみないとわからない・・という意味。
ほんとそう!!だからさ、今の日本で『雇用する』ってすごくギャンブルに近いところがあるなって思うんだよ。
ほう
あんな【聞いたらNGなことだらけ面接】で、どうやって判断しろちゅーんじゃ!
へえ~聞いてはダメなことがあるのね。
もちろん、本人の責任ではないことや、差別につながることは聞くべきではないと思うのね。だけど、既卒者採用のハローワーク主催の説明会でとりあげていた、実際に会社側が行政に指導を受けたという事例がさ・・・
ほひ?
趣味が【読書】とあったので、「どんな本が好きなのですか」と聞いた事がNG!
へえ~
面接官は、緊張している応募者に対してアイスブレイク的に聞いたそうなのだけど、これが後に問題になったそうで。
本人の趣味から話題を広げるのも、こりゃ難しいねえ。
面接で聞かれる定番みたいなイメージのあった【尊敬する人】も聞いてはいけないんだよ。昔は「尊敬する人は両親です」って答えるのが無難です・・みたいなハウツーもあったくらいなのにね。
あらら
あと、ついつい面接官が出身地一緒でさ、「生まれてからずっとこちらに住んでいるのですか?」とか、「自分は〇〇駅の西口だけど、ご自宅もその付近ですよね?」とか、ついついローカルネタにはしってしまいがちだけど、それもNG。
本籍を聞いてるわけではなくても、だめなんだ~。
あとさ、ついやってしまいがちなのが「結婚、出産しても働き続けますか」とかもダメ。男女雇用機会均等法に抵触するそうで。でもさあ「育児休暇の取得実績があるから女性でも働きやすそうという理由で応募しました!」という、女の子もいるのでつい面接のときにはそういう話題になってしまうのだけど、それもダメなのかなと。
面接のとき聞いちゃっていたよ、わたし。
こりゃ、面接受ける側だけじゃなく、面接官も緊張するなww
【面接で聞いてはいけない事リスト】のクリアファイルを、ハロワの説明会でもらったので、人事の担当にはそれをみながら面接するようにお願いしてる。
何を聞けばいいんだかww
逆に【面接時、これを聞くのは大丈夫!】みたいなひな型があるので、それをベースに今は面接してもらっているよ・・・
なんだかなあ~
それで!今回のことわざよ!こんな制限まみれの面接でさ、どうやって見極めろと?
しかも、日本はいったん雇用してしまうと、解雇するには本当に難しい国。【人には添うてみよ】で、初めてそのひとの人柄や本質的なことがわかると昔の人だって言っている。本来は面接だけで判断するのも難しいのにね。「そのために試用期間があるじゃないか?」っていうけどさ、試用期間であっても解雇するのは実は簡単ではないのだよ。
本来、労働者側の人権を守るためのモノだけど・・
これから企業はますます人を雇わない方向で、いかに事業を展開していくかを考えるようになるだろうね。法改正もどんどん進むし、ますます利益を出すのが難しくなる。
そだね。企業の在り方も働き方も、次のフェーズにはいっているのかもね☆
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。