その13「優越感」

みなさまは日常の中で
優越感ってお持ちでしょうか。
持つというか感じるものかもしれませんが、
いずれにせよこっそりと
感じたり持ってたりするんじゃないかと思います。
まあ優越感なんぞ
みみっちい人間の感じるもので、
りっぱな、器の大きい人間にはそんなもん関心ないよ、
といわれるしれませんが、
それも見えるものではないですから
正確にはわかりません。

ちなみにわたくしは器が小さい側ですので
機会があれば優越感をどしどしゲットしたいのですが、
すこし考えてみると
「いい優越感」と「よくない優越感」が
あるように思えるのです。

たとえば以前わたくしはロードバイクという競技用自転車で
週末は山へ、平日は会社へ走っておったのですが、
通勤は完全に趣味の延長上でして、
なんなら通勤をするために勤めをしていたようなものでしたが、
「いやあ、自転車なんて暑くて大変だね!」
と汗まみれの自分を見た人に会社の更衣室で言われるたびに
「満員電車で汗をかいてるご苦労なやつにはわからんよ…ククク」
と心の奥底でほくそ笑んでおりました。

自分でいうのもアレですが
これは「いい優越感」だと思います。

一方、路上でときどき運転手付きの車を見かけるのですが、
後部座席の御仁がもしも通勤ラッシュの駅へ向かう人の列を見て
「ご苦労なやつらめ…ククク」
といっていたとしたら、「よくない優越感」でしょう。

(実際、運転手必要な人はそんなにヒマじゃないと思いますけど。)

すなわち、
「優越感持ってそう」と他者に思われてしまったらアウトで、
「バレずに」「こっそり」というのがおそらくミソなのです。
なんなら、
「こいつ苦労してんな…」
くらいに思われているのに自分はむしろ愉しんでいるのが
理想的な優越感なんじゃないかと思います。

あるいは、
たとえば東京の皇居周りを走っている方々、
近年はコロナ禍で数が激減とのことですが、
彼 彼女らのことをgoogleで検索しようとすると
検索窓のサジェストにネガティブなワードがずらずら並んで出てくるのです。
これってつい、
鍛えた体をジムで見せつけたくなるような
ほのかな優越感の発露が
バレてるのではありませんかねえ。

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著者自己紹介

「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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