この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「唯一無二 その2」
はい、コンニチハ。先週のつづきをドーゾ。
ああ、そうだ【唯一無二】が武器になるって話だったね!
模倣できないモノに価値をつけるための、「見つけ方のヒント」がわかったって言ってところで終わってた。で、ヒントって何?
自分の弱点だとか短所だとかマイナスだって思っていること。
ほほう
弱点だと捉えている事は、裏を返すと差別化につながる「強み」だという事に気づきまして。
そうきましたか。
建築設備業界の防災という分野で起業したので、まあ浮いていたわけよ。業者会とか行ってもさ。
まさに男性の業界☆
名刺交換するとほぼ決まって「お父様の跡を継がれたのですね」と言われる。とーちゃんサラリーマンだったちゅうのww
あはは
あとさ、ヒアリングに来た帝国データバンクの職員さんも困ってた。代表者の経歴、書きようがないんだよww 学歴も職歴もない。バイトはいっぱいやったけどね!
一期目から黒字なのが謎☆
お仕事は本当に一生懸命やったよ!!超スキマ時間は全て資格取得の勉強してたし。でもさ、、やっぱりあまりにも場違いなこと不相応なことやっているんじゃないかってずっと思ってた。同業の社長さん達とあまりにも何もかも違うので。ほんとにさ!
書類とりにいってもよく言われるのよ「社長の委任状ないとダメです」って。
見た目ww
でも、会社はちゃんとまわっている。だったら問題ないじゃんって。まあダンナをはじめ社員やたくさんのひとたちに支えてもらっているからなんだけどさ!
そだね
会社回しながらもさ、やっぱりこの先どうしていくか常に考えるじゃない、経営者は。
古い保守的な業界に後発で乗り込んだ。弱者の立場でどうやってこれから生き残っていくのかを考えるとやっぱり、、、
そこでたどりついた答えが「弱点」にヒントがあったと。
そう!以前帝国データバンクから質問受けたとき、いわゆる一般的な社長さんの経歴とはかけ離れた答えしかできなかった。でもそれって裏を返せば、「他にいない」ってことだなって。なんだ、差別化できてるじゃないかって。
だんだん唯一無二にちかづいてきたゾ。
素晴らしい技術者はこの業界にすでにたくさんいる。じゃあ私には何ができるのかって、二人の子供を育ててきた経験がある。ばあちゃんの介護も手伝った経験もある。先に「災害弱者」と呼ばれる子供やお年寄りを十数年みてきてから、防災の会社を立ち上げたんだ。
確かにアナタの業界にはあまりいないかもね。
育児や介護、見聞きしてイメージしているのと、実際に体験しているのはぜんぜん違う。その視点をもって実際の現場に入ると、本当に驚いた!消防設備ってすごいなって。どうしてもっと伝えないのかなって。育児中のママに話すと本当に喜ばれるよ!
このショッピングモールで火災が起きたら、設備がどう動いてどう逃げたらよいかってことを教えるとね。
そら、知りたいよな。子連れだったら尚更。
その視点を持てた事が差別化、つまり強みになるなと!業界での職歴も経歴もないという弱点が、裏を返せば強みでもあったんだ。
それで「ヒントは弱点にある」と☆
うん!
確か前回、「模倣できないモノに価値をつけると最強の武器になる」って話をしたじゃん。確かに十数年主婦業やってから起業する職種じゃないから模倣はしづらいかもね。でもできなくもないんじゃない?
うん、なので究極に模倣しづらいモノを考えまして、、、
ほう?
YouTubeチャンネル「防災まぐおです」
出た!wwwww
パペットのデザインから自分で考えて、作ってもらった!あのしゃべりは勝手におりてくるのでwwwあと、消防設備の知識がないと難しい。台本なしでやってるからアドリブのほほ一発撮りなので、伝えたい専門的な内容をフォローもしてる。
撮り直す場合も、参加している社員がまぐおに爆笑しちゃってと聞いたことあるぞ。
作業着のお兄さんが説明する動画はいくつもあるから、子供やいろんな世代に親しみやすく伝えられたらいいなって思ってさ。まあ、ちいさな差別化のひとつだけどねww
しかしまさに唯一無二☆
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。