この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第96回 他人の幸せを願うことが、長寿遺伝子を活性化させる
第96回 他人の幸せを願うことが、長寿遺伝子を活性化させる

先日、南こうせつさんのインタビュー記事を読んでいたら「健康の秘訣は、人の幸せを願うことだ」って仰っていたんです。久保さんは「健康」を研究していらっしゃいますが、「他人の幸せを願うことができる人は健康で、他人の不幸を願うと病気になる」という考え方、どう思いますか。

仏教でいうところの「自利利他」ですよね。その通りだと思いますよ。

ほう。生物学者の福岡伸一さんが、まさにそういうことを研究されているそうですよ。人助けをすると活性化する遺伝子があるって。

なるほど。結果自分が健康になるなら、まさに自利利他ですね。でもよく考えてみたら、人を妬んで引きずり降ろそうと思っているような人で、めちゃくちゃ体が健康っていう年配の方、あんまり見たことないですもんね(笑)。だいたいが不健康ですよ。

それが仏教的に言うところの「自他一如(じたいちにょ)」に行き着くんですよね。要は「自分も他人も実は同じだよ」ということ。スピリチュアル系な方々が言うところの「ワンネス」という考え方ですね。

そうですそうです。「他人のことをやっている」ように見えても、実は「自分のことをやっている」んだと。逆に言えば、誰かを攻撃していたら、自分を攻撃しているようなもの。結果的に自分が弱っていくというのは当たり前だよね、というのが仏教的なお話です。

ええ。我々はもっと「他力」で生きている、つまり1人では生きていけないという謙虚な立場を自覚しないといけない。そうでないと、どんどん生きにくい世の中になっていく気がします。昔から日本人が使っている「おかげさまの精神」を忘れてはダメなんですよ。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。