“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第75回 平均年収1000万円時代に向けて、経営者が今すべきこと

なるほど。それでいうと、昔から「社員は給料の3倍は粗利で稼ぐことが必要だ」と言われてますよね。裏を返せば、「会社は社員に払う額の3倍の粗利を作らなければいけない」ということでもあると思うんです。

そうですね。でも、もし粗利を作ることが本当に難しいなら、業界や地域を変える選択肢も考えなければいけないと思いますよ。厳しいことを言うようですが、そのまま何もせずにいたら、いずれ会社はなくなってしまうでしょうね。

それに加えて、「経営の意思決定のスピード」もより速さを求められるようになったと感じます。事業をやっていれば、中にはうまくいかないプロジェクトもありますが、それをいかに早く損切りできるかが重要で。

そうそう。集客からすべてロジカルに考えて、それでもうまくいかない時は潔く損切りをする。そうやって利益を積み重ねることで、ようやく社員に還元できるわけです。これからの時代に会社が生き残っていくには、それしか道がないとすら思います。

今は先進国の中でも平均所得が最下位に近い状態ですけど、逆にどの国でもできていると考えれば、日本でも全然不可能ではないと思います。でもそのためには、安田さんがXで仰っていた通り、経営者が頑張るしかない。

そういう社会を作っていくには、1人当たりの生産性を上げる努力は必須でしょうね。これからは人口が5000万人近くまで減ると言われていて、労働人口も今の半分弱の3000万人になるわけですから。ちなみに倉橋さん自身は、万代という会社で平均年収を1000万円にすることは実現できそうですか?

確かに簡単ではないかもしれません。でも考え方によっては、今はチャンスでもあると思っていて。むしろ流通業界で最大手と言われるような大企業よりも、柔軟に変化していける僕らのような企業の方が、これからの伸びは期待できるんじゃないかと。

ええ。業界内でも、ロピアやドン・キホーテは本当によく考えられていると思います。でも最大手となると、あまりそう感じられなくて。だからこそ買収されそうになったり、大量閉店に追い込まれたりしているわけで。

閉店に至るまでにも、少しずつ客足が減っていることには気づいていたはずなんです。でも20年もの間、効果的な手が打てていなかった。僕自身はお客さんの数が少しでも減ると、めちゃくちゃ気になってしまうので、そこが不思議だなぁと。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。