第76回 万代社長に「完全なプライベート」は存在するのか

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第76回 万代社長に「完全なプライベート」は存在するのか

安田

今日は倉橋さんのプライベートについてお聞きしてみたいなと。でも旅行に行ったことや食べたものなど、プライベートについての投稿もありますけど、何かしら仕事が絡んでいる気がするんです。


倉橋

ああ、確かにそうかもしれませんね。

安田

そうですよね。私と食事をしていても、大半が仕事の話じゃないですか(笑)。


倉橋

あれ、つまらなかったですか(笑)?

安田

いやいや、もちろん私はおもしろいですよ(笑)。でも完全に仕事をしない時間、仕事のことを一切思い出さない時間も必要なんじゃないかと思いまして。


倉橋

うーん、僕は仕事のことを考えるのが苦痛じゃないんですよね。どちらかというと常に考えていたいというか。

安田

ははぁ、なるほど。ということは、倉橋さんにとって全く仕事のことを考えない「完全なプライベート」はないに等しいと。


倉橋

…いや、それでいうと人や物、あとは会計などの管理業務は、ちょっと頭から切り離したくなる時はありますね。

安田

ほう、仕事大好きな倉橋さんでも、離れたい時はあるんですね。そういう時はどうするんですか?


倉橋

例えば筋トレやサウナで汗を流したりですけど、一番いいのは筋トレですね。中でも脚のトレーニングが最高に効きますよ。他のことなんて全く考えられなくなりますから(笑)。

安田

なるほど(笑)。確かにギリギリまで筋肉を追い込むと、考える余裕なんてなくなりますもんね。


倉橋

そうそう。会社のどんなことより、今の自分の脚にかかってる負荷の方がキツいですから(笑)。

安田

そうでしょうね(笑)。ちなみに筋トレ以外だとどうですか? 例えば寝てる時なんてさすがに仕事のことを考えないですよね。


倉橋

いや、考えてるんじゃないかな。夢に出てきたりすることも多いので。

安田

そうなんですか! すごいなぁ。そうなるともう、特別なディナーのような時間くらいしか、仕事から離れることはないんじゃないですか。例えば奥さんの誕生日に食事をしている時とか。

倉橋

いや、それがうちの奥さんも商売人なので、誕生日だろうと関係なく、仕事の話になりますね。

安田

そうなんですね。お二人とも根っからの商売人だったら、共通の話題が仕事になるのかもしれませんね。まぁ、それだけ仕事が楽しいということでもあるんでしょう。

倉橋

そうですね。クリエイティブ系の仕事なんかはすごく楽しいですから、24時間ずーっと考えていたいですね(笑)。YouTubeを見たりお酒を飲んだりしながら、何かアイデアを思いつくたびにA4の紙に走り書きしたりして。人に話すと引かれてしまうことが多いんですけど(笑)。

安田

いや、わかりますよ。「今度これをあの社員にやらせてみよう」とか、「次はこの戦略でやってみよう」とか、いろいろ作戦を練るのは楽しいですもんね。しかも倉橋さんの場合は、それがある程度の規模で実現できるわけで。

倉橋

そうそう。考えてるうちに楽しくなって、熱が冷める前に社員に伝えたくなるんですけど、夜9時以降は連絡をしないように我慢しています(笑)。

安田

今はコンプライアンスが厳しいですからね(笑)。でもそう考えると、日本における労働って「疲れて寿命を縮めるものだから、無理強いしてはいけない」というのが前提なんですよね。

倉橋

そうそう。例えば「この日の飛行機を予約してほしい」っていう業務連絡すら、週末にしたらダメなんですよ。もちろん対応は月曜に出社してからでかまわないんですけど、「週末に仕事のことを考えさせるなんて何事だ」となっちゃう。

安田

なるほどなぁ。そういう感覚のズレって、やっぱり「雇用」が間に入ることで生じる気がします。成果ではなく時間に対してお金が支払われるというシステムが原因というか。

倉橋

確かになぁ。モチベーションの上がらない職場だったら、給料以上に働いたら損をする感覚になるのかもしれませんね。

安田

そうそう。ともあれ万代さんは、業務時間外の懇親会も積極的にやられていたり、一般的な雇用のイメージとは少し違う気がします。

倉橋

まぁその理由は単純で、「一人で飲むお酒よりも、皆を巻き込んで一緒に飲んだ方が美味しいから」というだけなんですけどね(笑)。ともあれ、平均年収1000万円を実現できるよう、今後も頑張っていきたいと思います!


対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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