創業融資を考えているという方からのご質問。大久保さん自身の独立当初の“らしい”経験談を交えたアドバイスをお届けします。物件を転貸やサブリースシステムで契約している場合の注意点も確認しておきましょう!(音声はこちら)
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こんにちは。円道カズキです。大久保圭太の財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~。大久保先生、本日もよろしくお願いいたします。
お願いしまーす。
さあ、今日は早速質問いきましょうかね。
ちょっと腹減った(笑)腹の音が鳴って。
欲求のシンプルな話を。
たしかに、これ、腹鳴ったら拾えますよ。
まじで?
はい。今日マイクいい感じでのってるんで、今たぶん聞こえますね、これ。
まじで?
さっき事前打ち合わせしてたときにお腹鳴ってました?
鳴ってるね。
やっぱりあれそうですよね。録られてました。
早くいもや行きてぇ(笑)
トンカツ屋?
うん。
怒られるお店ですよ。その話ポッドキャストでしましたっけ?
した。でも、あのとき食えなかったじゃん。
ねえ、あんだけ言って。
今日食う。
食べましょう、終わったあと。というわけでね……「というわけでね」ではないですが(笑)
早めに終わらせないと(笑)
ちゃんとやりましょう。
はいはい。
さあ、というわけで、今日は創業された社長さんからご相談がきております。33歳かな、西暦で来てるんで、多分33歳ですね、はい、いきたいと思います。独立3か月です。芸能業界のネットワークを活かし、不動産会社とのマッチングビジネスを仕掛け非常に出だしが良くスタートを切ることができました。営業も順調なんでマネタイズ自体は心配ないのですが、キャッシュフローに振り回されないよう創業融資を受けようと考えています。過去の音声を聞いて創業から1年以内でないと創業融資を受けられないと聞き、「なんと良いタイミングで聞けたのか」と感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます。
ただ、いざ創業融資を受けようと思っても何から始めて良いか分からず、少し具体的にアドバイスをいただくことはできないでしょうか?と。
あ~、なるほどですね。
たしかに、以前やったときは、「1年以内で創業してたら、創業融資、基本的に誰でも受けれるよ」とは言ってないんですけど、そういうトーンに聞こえた可能性はあるかもしれないです。
あ~、なるほど。そんなに借りられないですね。まあ、今の質問のことで言うと、2年目だと借りられないわけじゃないです。ただ、だいたい1期目赤字とかでめちゃくちゃになっちゃうから借りにくくなるよねっていうことで、絶対に1期目じゃないと借りられないことは全然ないですよ。だから、今順調で足元それだけ良くてプラスなんであれば、2期目でも借りれることは借りれるかもしれないかなっていう感じですね。
なるほど。
お腹が鳴ってきた(笑)
今聞こえたかもしれないですね。いいですよ、みなさん気づかないですから、言わなければ。
ああそう(笑)はい、で、えーと、何だっけ?腹減ったなと思って。
集中できなくなってるじゃないですか(笑)べつに2年目でも借りられないことはないと。
ないというのが1つ。で、具体的にっていうと、お金貯めたのか?っていうのがあると思うんですけど、自己資本の話でね、今、だから、通帳に、個人のほうでもいいから、法人の資本金がいくらなのか分かんないけど、資本金プラス個人の預金がどれぐらいあるかっていうのが1つ具体的には。
個人預金?
うん、個人預金が重要になるかなと。そのビジネスやるのにちゃんとどれだけ用意したかっていう。要はお金ある人にしか貸してくんないから。なので、それがどれぐらいなのかっていうのをまず確認するということだね、自己資金を。その辺、情報があればあれなんだけど、まずそれがゼロじゃないというか。
目安どんな?「あるものの何倍ぐらい」っていうイメージなんですか?
そうそうそうそう。一応10分の1が自己資本だから、政策金融公庫の場合、だから9倍借りれんのか。そこまでだいたい行かないんで、だいたい目安としては2倍ぐらいなのかなと思って。で、今、マッチングで仲介手数料取ってんのかな。
どういう形で取ってるんですかね。ただ、これ、不動産の売買とか不動産のいわゆる賃貸のマッチングじゃないんじゃないですか?業界違う所とネットワークを活かしていってるんで。具体的には分かんないですけど、多分、いわゆる不動産業の仕事をしてる感じではない感じですね。
へぇ~。ストック型なのかな。
あー、たしかにね、なんか違う気がしまよね。
でも、多分契約があって、フィーもらって、みたいな感じだよね、多分。
まあ、でも、そうでしょうね。
ストックならまだね……まあ、ストックでも絶対安全とは言えないけど、ストックじゃないんだったら今順調でも分かんないからね。今順調であれば逆に会社のお金増えてると思うので、そういう意味じゃ、そこの3か月の試算表を、彼の場合はね、まあ、彼か彼女か知らないけど、出してもらえれば、そこは強くなるよね、1つ、実績が出てるので。まあ、実績は、ストック型だとさらにいいんだろうけど、その計画の根拠だね、事業計画を簡単に作る必要があるよね。だから、今期の着手見込み、何月決算かで「今の3か月プラス今後こうなりますよ」みたいなものをまず作って、「だいたいこれぐらいの決算です」と。で、できたら「3年とか5年ぐらいこんな感じでいきますよ」というのを、そこは大雑把でいいと思うんで、妄想ぐらいでもいいと思うけど「こんな感じです」というのを作ってもらえれば、まず手続きとしては1ついいのかなと。その2つだね。個人と法人の預金があることと、試算表と計画を持って政策金融公庫に行くと。
今期はある程度具体的な感じで、5年後ぐらいまでの夢ぐらいの世界でいいから用意すると。
うん。まあ、ちょっと難しいと思うんで、まずはP/Lだけでいいと思うんで。B/Sまで作ると多分ソフトとか要るので、だいたい売上と利益と人件費とか、「人がこう増えていきますよ」みたいなものがあればいいかなと。で、「今順調だから要らない」とはいっても、運転資金はあると思うんで、即日、飲食店とかじゃなければ運転資金大きくなってくるわけだから、取引が大きくなると。要は売掛金が大きくなるし、社員さんとか雇うんであればそっちのコストも出てくると思うから、その辺を理由に増加運転資金みたいな形で書くんだわ。で、政策金融公庫だとホームページに創業融資のフォーマットがあるから。超具体的に言ってるけど(笑)
具体的ですね。まさに「具体的にアドバイスを」って言ってるんで。
そう。で、そこで、業種別だったと思うんだよね、たしか、だから多分サービスなのか分かんないけど、それをダウンロードしてもらって、エクセルだと思うんで。で、記載方法はPDFなので(笑)
なんでいきなり事務屋さんみたいな(笑)
なんか面白くねぇなと思って、今、話してて、具体的だと。だから、べつにコンサルとか頼まなくてもいいんで、自分でやってみる。
全然自分でもできるレベルな感じですか?
人によるけど、でも、3か月でビジネス立ち上げちゃえるぐらい優秀な方だったらできんじゃなないの?か、もう1個は、保証協会も使えるので、要は、公庫にツテがあればあれだけど、ないと自分で作っていかなきゃいけないから、とはいってもやっぱり人によるじゃない?アドバイスが的確な人と、だから、そこは運もあるから、税理士さんに紹介してもらうとかで……まあ、あんま言っちゃいけないけどさ、やっぱ、それはしょうがないよね、向こう側が組み立てるわけよ、融資の、組み立てるというか、優秀な子は組み立てるじゃん?自分で、「こうやってやればお金必要っていうふうになるよね」っていうのを組み立てられるから作れるんだけど、分かんない子はさ、「お金ないんすよね!」みたいな。そうなっちゃうと借りれない、まあ「貸さなくていいの?」みたいなとこもあるけど、まあ、べつに公庫はいいんだろうけどさ。だから、民間の銀行員とかで誰かいい子を紹介してもらって、創業融資で、それは信金さんとかでもいいと思うけど、保証協会の融資がしたい所、だからもちろんメガとかではない所で、信金さんか、地銀さんか、「協会ならいいですよ」って言ってくれる所を見つけて、そこの銀行員さんに相談しながらっていうのもあるかもね。計画だいたい作っておいて「こんな感じで借りれますかね」みたいなので協会のほうを持ってってもいいかもしれない。
あー、なるほど、国庫のほうの保証協会付の。
うん。
ちなみに、場所書いてあったんですけど、都内みたいですね。
都内って、都のあれもあるもんね、制度でね。
そうなんですか。
うん。それはググってもらえれば。
都の制度というのはどういうことですか?
融資の制度があるんで、創業の。
金融機関じゃなくて都のほうが創業の支援をするという?
あんま知らないんだけどさ。創業融資あんまやってないからさ。調べたら出てくんじゃない?まあ、あんまりエリア限定するとあれだからさ。一般的にはそういうのを。だから、各エリアそういうのもあると思うから、聞いてもらいながらね。いずれにしても計画と自己資金にはなると思うんで。あと、最近よく言われんのは「事務所ちゃんとあるか」は言われるかもしれないね。だから、バーチャルオフィスとかだと実態がないみたいな話。特に今の聞いてるとビジネスモデルとしてもしかしたら分かりにくい可能性があるから。銀行さんはあんまり色んなビジネスモデル知らないからね、新しいの分野とか。でも、しょうがない。無数ある中で新しいモデルが今みたいにどんどん出てくると。だから、それをちゃんと理解できるような資料を作ってあげるとか。
事務所がある・ないっていう話は、多分1人でされてる……って書いてないですけど、ぽいですよね。
もしそうであれば、自宅でもいいんだけど、ちゃんと看板出すとか。事務スペース見に行くと思うでね、協会とか。
来るんですか?
行く場合多いね、協会の場合は。で、転貸のときに出ないことがあるね。俺、一番はじめのとき転貸で出んかったもんね、「実態がない」って言われた、来たのに。事務所あんだよ?一応、ちゃんと、看板も出してて。
へぇ~。それ、大久保先生本人の話?
本人本人。
生々しい話だ。
税理士会登録もしたのに「実態がない」って言われたから、「税理士会に問い合わせたら?」みたいな。「そういう問題じゃなくて、事務所が転貸なんでいつ逃げるか分かんない」みたいな。1時間話して「実態がない」って言われて「俺オバケか?」っていう(笑)なんだよと思って。
そういう意味じゃないでしょうけど(笑)
そこでケンカしたから保証協会の評価が多分うち悪いんだな。あんま出ない。
それは大久保先生の問題ですね。
だって全然出ない。ホントに。「枠500万!?」みたいな、「いや、もうプロパーで10倍以上出てるけど?」みたいな。
当時の話?それも。
そうそう、当時か、ちょっとしてからの話。そのときは出なくて、そのあと無理矢理というか、一応作ってみようかなと思って、なんか知らないけど、そうやってプロパー1,000万単位で出てんのに協会だけ300とか500とかってバカにしとんかい!と思って。
そのときに言われたのが「転貸だから出ない」って言われたんですか?
一番はじめに言われてね。で、そのときに俺が多分何か……
あ、やっちゃって?
ちょっと正論を申し上げたところ(笑)
ああ、言い方だ、言い方(笑)
それはいい意味で悪い事例を教えてくださいましたね。
気をつけたほうがいいっすよ。結構残るからね。
遺恨が?
そう。お客さんでもね、すげえ業績良くて、ストック型で、いいのに、某銀行が「過去にトラブってる」みたいなので一切貸してくれなかったり。
「トラブってる」って、まあ、次元もあるでしょうけど。
でもね、そんな大した話じゃないんだよ。事故起こしたとかさ。そもそも融資もされてないから。だから、そういうんじゃないのに、多分何か揉めたんだね。だから気をつけてください。
いやいや、生々しい具体的なお話が聞けていいですね。
忘れてたんですか?
ちなみに、あんまりなかったんですか?
10万円もなかったからさ(笑)使っちゃった。
まじで?
独立したときに退職金とかもらったんだけど。
パチンコ打っちゃった?
いや、違う違う違う、やっと休めたから、旅に出た。そしたらお金がなくなった(笑)暇だしさ、お客さんいないしさ、ゆっくり旅をしてたらね、戻ってきたらカードの請求がすごくてね、リボ払いにした(笑)
財務戦略リボ払い。そんなところからスタートを。
公庫に言われたもんね。ヤバいと思って公庫に行ったらさ「先生、他の通帳ありますよね?」って言われて。
そりゃあね、リボ払いしてる10万しかない預金オジサンに貸したくないよね(笑)
「他に資産ありますか?」って言うから、「単車持ってます」っていった(笑)先方は無視、無視。「俺の日本語通じなかったかな」って思うぐらい無視(笑)面白かった。
それのせいじゃないですか?
え?
それのせいじゃないですか?
何が?
そういうコミュニケーションのせいで。
ああ。いや、公庫はでもちゃんとそれで貸してくれたの。
あ、それでちゃんと貸してくださったんですか。
やっぱ税理士バッジだね、あれはね。「さすがに踏み倒さないだろう」と思って。500万ぐらい、まあ、働けば返せるからね。士業とか、例えば薬剤師とかね、ああいう人たちも強いよね、だって、いくら事業失敗してもライセンスなくならないように働くもんね。
国家資格持ってると!
そうそうそう、国家資格はいいよね。話逸れたけど。
いや、逸れましたが生々しかったんでいいです。
だから、そういうのを経験してるからあれだけどさ、だからちゃんと自己資本と計画と。計画って言われたって「そんなのわかんねーだろ」って思ってたからね。だけど、それも書いて。
あと、事務所も書いて?
そう、事務所事務所。だから今も転貸とか、やっぱ出にくいよね。あと、飲食とかでも転貸あるじゃない?普通にサブリースみたいなのも、あれも今結構出ないね。
飲食で出ないとつらいですね。
サブリースだから要らないっちゃいらないケースもあるんだけど、赤字になったら倒れちゃうから。要は投資をしない。サブリースっていうと、オーナーさんが店をつくってくれて、そこを借りてやるっていうふうになると投資も要らないから。で、「日銭でもらうんだから運転資金要らないでしょ?」って言われちゃうと結構出ないね。
備えられないわけですね、そうなると。
きついよね。
そうなった場合の対処法ってあるんですか?
ないね。
基本無理?
うん。契約変えるしかない。
そうなりますか。
そうなる。だから、そこは気をつけて融資が出る前提で契約しないと。サブリースをやる人もね、「融資出たら」みたいな条件入れたほうが、か、事前に聞いたほうがいいよね。これから経営していくんであれば公庫で借りるのも1つの手だけど、そういう意味では銀行員さん、仲いい子を1人ぐらいいてくれると、色々ざっくばらんに聞ける人がいて、でも騙されるから。
騙してないですからね。
でも、利益は相反するわけだから、向こうの面では。それで2行目以降入れていくわけだけど、3期とかになったらね、そこでけん制すればいいんだけど、はじめはやっぱ誰か頼れる人がいるとね。
たしかに一番の今日の話で言うと、保証協会付の、銀行の知り合いの、いるなら、ツテで融資を受けるのが一番いいんじゃないかなって感じですか?
それがいいのかな。それで「公庫行ったほうがいいですよ」って言う人もいるしね、ちゃんと言ってくれるんだったらね。
じゃあ、まずそこからのアプローチを。
まあ、そういう、ちょっと、探してみてもね、いるとは思うんでね。
なるほどですね。というわけで、今日は大久保先生の過去のいい話も聞けましたし、具体的にご回答いただけたんじゃないかなと。
保証協会に怒られないかな。
え?何かありましたっけ?悪いこと言ってないですよ。
言ってないよね?
はい。大久保先生の問題でしたからね。
あ、そう?俺の問題なの?
大久保先生の問題ですよ。そりゃあね、10万しか預金ない人が「何かないの?」って言われて「単車」って答えたらどっちが悪いんだと。みんな聞けば、普通に考えれば分かりますからね。
そうだね。
はい。「単車じゃねーよ」って。
ちゃんと感謝してますよ。
(笑)最後踏んでいただきましたし、本日もありがとうございました。
ありがとうございました。