指標の「EBITDA(イービットディーエー)」とは? 【読むPodcast | マネトレ133】

「同業他社を買収をしませんか?」と提案されたら、あなたならまず何をチェックしますか?質問者である経営者さんは3年先を目途にバイアウトも検討中。そんなところで「買い」の話がきたら、考えることはどれだけ高く売れるか!?(音声はこちら

※読むマネトレシリーズは今回が最終回。引き続きPodcastで財務アタマを鍛えつづけていきましょう!大久保先生、円道さん、これからも楽しみにしています。

円道

こんにちは。円道一樹です。大久保圭太の財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~。大久保先生、よろしくお願いいたしまーす。

大久保

お願いしまーす。

円道

今週もいきたいと思いますが。

大久保

再開……

円道

えー、水着姿の大久保先生、また、引き続き海外滞在中ですが……再開??

大久保

再開しましたよね。HUNTER×HUNTERの連載。

円道

え??以前ひさびさに再開したじゃないですか。3・4か月前だっけ、あれ。もっと前か。

大久保

いや、もっと、すごい前じゃないの。

円道

でしたっけ。えっ、またしたんですか!?

大久保

時差があるけど、そう、ジャンプで。

円道

あ、そうなんすか。ちょ、ちょ、待って。HUNTER×HUNTERってさ、毎回空くからさ、いまどこかわかんなくなるんですよ(笑)

大久保

「これ、ほんとにつづくのかな?」ってドキドキするよね、なんかさ。

円道

うん。でも、あきらめてますよ。

大久保

王位継承編のこれまでのあらすじってあるんだけどさ、もうわかんないよね(笑)。「カキン王国(カキン帝国)14人の王子たち」って書いてあって、「カキン王国」ってなんだっけ?(笑)

円道

いや、ぜんぜん覚えてないですね。

大久保

ぜんぜんわかんない(笑)。でも、ちょっと読んだらなんとなくわかったのと、ちょっと絵のテイストが変わってる気も……こんなもんだったっけ?なんか……わかんないね。すごいね、こんだけ休んでも、みんな「待望!」みたいな感じで。


円道

ま、待望だよね。

大久保

しかも、表紙が浦飯幽助出てきてんだけどさ、よくわかんないよね。なんで出てんの?!みたいな(笑)

円道

いろいろ気になるな(笑)

大久保

いろいろ気になるし、やっぱジャンプってさ、あらためて読んでると結構あれだよね、残酷だよね。どんどん終わっていくもんね。

円道

あ、ジャンプという仕組みのところですか?

大久保

そうそう。子どもの頃はあんま気にしてなかったけど、あらためて、このマンガ家のこの先とか考えると、結構切ない気持ちにならない?(笑)「もう終わんの!?」みたいな。

円道

あ~。まあ、でも、マンガ家の数がこんだけ増えてるなかでね、あの枠自体は変わらないわけですからね。

大久保

そうだけどねえ。たしかに、大しておもしろくないのが多いなとは思うけど(笑)。ONE PIECEだけは読んでたけど。電子版で買うようにしてからは木曜ぐらいまで読み終わんないぐらい「読まなくてもいっか」みたいなさ。ONE PIECEだけは12時に読むけど、月曜のね、明けたらすぐ。

円道

あの、大久保圭太のジャンプ事情どうでもいいんですけど(笑)

大久保

いやいや、切ないなと思って(笑)。「こんぐらい緊張感をもって仕事してるか?っていうことを自分に問わなけゃいけないな」っていうことですよ。

円道

あ、そこ?(笑)

大久保

この番組もね。そう。

円道

無理くりつなげるけど(笑)

大久保

無理くりじゃないよ(笑)

円道

連載がね、ちゃんとね。

大久保

ちゃんと連載がね、こっちが勝手に配信してれば、やりつづけられると思ってるでしょ?

円道

なるほど。

大久保

読者投票があるという気持ちでね、ちょっと入れ替えてやったほうがいいよっていう話ですよ。

円道

やりますか?1回、読者投票をね。

大久保

なにを?くらべんの?(笑)円道シリーズ?(笑)

円道

コメントをいただいて。クチコミのところにね。

大久保

(笑)

円道

だいたいクチコミは私の悪口、っていうのが傾向としてあるんですけど(笑)

大久保

この番組は大丈夫じゃない?(笑)

円道

この番組はそうっすね。まあまあ、そんななかではありますが、今日もね。

大久保

いや、そうそう、そういう緊張感でね。

円道

うん、緊張感で!そうですよ!緊張感をもっていきたいと思います。

大久保

はい(笑)

円道

さあ、そんななかで、今日の質問でございます。確実に経営者の方だと思いますが、質問だけいただきました。いきたいと思います。
3年先くらいにM&Aでバイアウトを考えております。そんななか、同業他社でノンネームで売りたいという企業があるという情報が入り、意識し始めてみると話が来るものだなあと驚いております。いますぐに意思決定するのはむずかしいとは思っていますが、買いの判断基準について、まずは基礎の“キ”について教えていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。

大久保

いや、いますぐ意思決定しないと買えなくなっちゃうんじゃないの、これ。

円道

煽らないでください。

大久保

そんなに余裕ないんじゃない?正月超えるとブレイク率上がるっていうからね。

円道

なんで煽りたくってるんですか(笑)

大久保

仲介会社みたいになってる、やばい(笑)

円道

え、どういうことですか?正月超えるとブレイク率上がるんですか?

大久保

特に高齢者MAの場合は、正月でのんびりしてると、「やっぱ売らなくていいんじゃないか?」みたいになってくる(笑)

円道

思考が変わる?

大久保

っていう話をちょうど朝してたんだけど(笑)

円道

ああ、なるほどね。正月は思考がたしかに変わりがち。

大久保

うん。

円道

振り返っちゃいますからね。

大久保

そうそうそう。でも、あるあるだよね、「売りたいと思ってるけど、買いたいかもしれない」みたいな。ちょうど年代的にはね、なんかわかんないけど、3・4・50代ぐらい、もっと若くてもあんのかな。結構僕らの世代ぐらいは結構多いよね。「売ってもいいし、買ってもいいし」みたいなね。

円道

後継者不在で、「もう売らないと出口ないよね」っていう形じゃなくて、「売り抜こう」みたいな感じで会社をガーッと伸ばしてるときだと、たしかにある意味、成長企業的な要素もあるから、買いの話、来ちゃいますよね。

大久保

そうそうそうそう。なんか悪いみたいだけど、売り抜こうっていうか、うーん、どっちかだよね、ほんとに金だけなのか、逆に「もう大手にやってもらったほうがいい。自分の器の問題もあって」とか、いろんな理由はあるから。まあ、ちゃんと将来考えてていいなとは思うんだけど、まあ、それでも高く売れたほうがいいとは思うんで。

円道

はいはいはいはい。

大久保

買いの基礎のキはわかんないけど、まあ、欲しいかどうかじゃないの?(笑)判断基準、まずはね。で、今回は同業だから、それだけじゃないにしても、おそらく利益が出てる前提だとは思うんだけど、MAの3年後に売る価格決定の要素が、たとえばEBITDAの何年分・何倍みたいなのが、ひとつ基準としてあるじゃん。

円道

あ、だめです、だめです。

大久保

だめです??なにが??

円道

ちょっと、ちょっと、EBITDAとか、ちょっと……

大久保

なに?なに?だめ?やっぱ落ちちゃう?連載終了になっちゃう?(笑)

円道

ちがうちがう、話を戻さないでください(笑)

大久保

「ご愛読ありがとうございました」って(笑)

円道

MAの話で「EBITDA」って出てくると思うんですけど、あらためてEBITDAをちゃんと説明して……キのキですからね。ちょっとわかんないんで。

大久保

キのキですか(笑)

円道

私もキなんで、キ。EBITDAってなんですか?

大久保

まあ、基本的には営業利益プラス減価償却だよね。

円道

え、ちょっと、それだけ言われても、ちょっとなに言ってるかわかんないです。

大久保

だから、営業ベースでどれぐらいキャッシュフローが出てんのか。減価償却はキャッシュが出ていかないから。だから、たとえば営業利益がマイナス100万でも、減価償却2,000万してたら、キャッシュは1,900万残るわけですよ。多少の月ズレの話はあるけど。

円道

はいはいはいはい。

大久保

一応それで見るのが一般的ではある。結局、ちゃんとキャッシュを生んでるか、現ナマが増えるかっていう話。

円道

要は税引前の利益?

大久保

いや、ぜんぜんちがうね(笑)。びっくりしたね(笑)

円道

えっ、税引前じゃない?

大久保

営業利益に減価償却を足す。

円道

足す……ああ、そこは、はい。

大久保

だから、税引き前とかはぜんぜん関係ないよね。特別利益とか特損も関係ない。まあ、経常利益プラス減価償却に支払利息を足し直すとかもあるけど。まあ、だから、見方は会社のポリシーによってちがうとは思うんだけど、買い手のね。

円道

「事業としてどれだけ儲かってっか」っていう観点ってことですか?

大久保

そうそうそう。どれだけキャッシュフローを生むかっていう。

円道

あ、そっかそっか。さっき言ってましたね。

大久保

投資は終わってるんで。

円道

キャッシュフローをどれだけ生むか?

大久保

そうそうそう。だから、いまさら投資について、たとえば「その機械買わなかったほうがよかった」みたいな論点ってもうないから、もうあるB/Sに対してキャッシュがどう来るっていう話で、それで見るケースが結構多いわけですよ。

円道

なるほど。

大久保

特にファンドとかもそうだし、収益ベースで見にいくっていうことになると、そうなると。っていうことを考えると、数年後の売りを考えた場合の買いってことになれば、当然、その数字が増えるかどうかだと思うんだよね。

円道

うんうん。

大久保

だから、その数字、たとえばEBITDAの10倍で売ろうと思ってるときにEBITDAの10倍以下で買えれば、基本的には得すると思うんだよ。まあ、単純じゃないかもしれないけど。

円道

うん。

大久保

で、売るっていう場合に、2社のほうがいいのか、売ることを考えて、買いを株式譲渡で買うのか、事業を譲り受けるのか。

円道

株式譲渡なのか、事業譲渡なのか?

大久保

そうそうそうそう。株式譲渡で買うと結局、子会社になるわけですよ。

円道

はい。

大久保

子会社のほうがいい場合もあるじゃない。法人を分けたほうが、たとえば「口座が増やせる」とか、わかんないけど、えーと、「ちがうところを攻められる」とかもあると思うけど。

円道

うんうんうん。

大久保

まあ、でも一般的には、1個にまとめてシナジーを狙ったほうが、まあ、その2社を連結すればいいんだろうけど、EBITDAとしては見やすくなると思うし、シナジーも大きいと思うんで。一方で、のれんになるのか、事業を譲り受けるとのれんが出るけど、3年後だと、のれんは5年償却だから……なんか大丈夫かな、俺、なんか読者アンケートなくなりそうなぐらい、いま、上滑ってる感じになってるけど、大丈夫?(笑)

円道

いやいや、ギリギリ、はい、大丈夫。

大久保

大丈夫?(笑)

円道

私が税引前利益って言っちゃったから、おかしくなっただけで。

大久保

いや、わざとボケたのかなと思って(笑)

円道

(笑)。株式譲渡の場合は「EBITDAの何倍」みたいな考え方だし、事業譲渡の場合は……

大久保

事業も同じ。

円道

事業も同じ?

大久保

事業も同じだけど、結局、支払が、えーと、子会社株式になると償却できないから、そのまま残ってるほうがいいのか、あるいは、事業で譲り受けた場合は、ほぼのれんとかになってくるんだろうから、のれんとして償却しちゃったほうがいいのか。

円道

あ、「減価償却をどう考えるか」のとこの話ですね。

大久保

そうだね。

円道

で、だいたい、そういう意味でいうと、基本的な“キ”でいうと、結局、EBITDAの何倍ぐらいで売り買いするかっていうのが、すっげーオーソドックスな、まず、スタートの考え方なんですか?

大久保

プラス、純資産をどう考えるかっていうのはあるけど。

円道

ああ。

大久保

基本的には、ここからどうやって生んでいくかが大事じゃない。プラス、それに土地とかね、資産性のある、換金価値のものがあれば、もちろんプラスはされると思うけど。ただ、それがあったってEBITDAがマイナスだったら、どんどん毀損していくわけだから。そこかな。何年で回収できるか。特に質問者さんは売りを前提としてるから、自分が売るEBITDAよりも低く買うっていう結構シンプルな答えだと思うけど、一般的にそうじゃない場合っていうか、「継続して、まだ出口戦略考えてない」っていう場合でいうと、ほんとに投資回収が何年でできんのか、みたいなところかな。

円道

だいたい、売り買いの話でいうと、何年ぐらいを前提に、「EBITDA何年だな」みたいな、ざっくし。

大久保

いや、結構バラバラだよね。

円道

まあ、でも、そうですよね。

大久保

ITとかだったら10とか、もっと付くかもしれないし。

円道

おぉ。

大久保

いままでは「3年ぐらい」と言われてはいたけど。まあ、でも、投資する側からしたら、たしかに5年以内ぐらいの回収は考えるよね。あんまり長いのは、よっぽどシナジーがあるとか、伸ばせるとか、ある意味、結構ほんとに投資だよね。

円道

はいはいはい。でも、そうですよね、ここに関しては両者のある意味交渉だし、なにを狙うかなんで、一概にね……

大久保

言えないけど、俺、こないだ話してて、まさにお客さんが買うっていうときに、売り手がいて、仲介がいるじゃない?

円道

うん。

大久保

で、仲介の紹介した人がいるのかな。まあ、何人かいるんだけどさ、結局さ、全員、案件が決まったらお金になる人たちじゃない?

円道

はーそうですね。

大久保

売りたい人も、仲介も、その仲介の仲介じゃないけど、ブローカーみたいな人も。そうすると、俺の味方がいないっていう、結構シンプルな。

円道

あ~。

大久保

仲介って一応両手だから、これを味方と捉えるか敵と捉えるかだけど、その人たちは頭いいからね、そりゃそうよ、だって、決まんなかったらお金にならないってことは、絶対に売り手側っていうか、決めたい側にいるもんね。そういう意味では、決めたいから金額を下げる交渉もしてくれるんだろうけど、なんか、あらためてね、アドバイザーって、やっぱ別でいないといけねーなっていうのが。

円道

FAの重要さを体感して気づいたわけですね。

大久保

「誰がやってくれんの?」「いや、俺がやるけど」つって、「ああ、そうなんすか?」みたいな。やっぱ、そこがちょっと伝わってなかったな、みたいな(笑)

円道

ああ。

大久保

まあ、うちはデューデリついでにやりますよっていう話……ついでじゃないけど(笑)。デューデリやると、そこまでやっぱ踏み込まないとね、買っていいかどうかの調査ってむずかしいから、やってはいるんだけど。そんな見方と、やっぱシナジー。だから、もし3年後に売るなら、「売りがいま業界的にどれぐらいなのか」みたいなのを、ある程度算段をつけてだよね。それを買った場合にどうなるかっていう試算は、たぶんできると思うんで、それをやったうえで買ったほうがいいのか。まあ、でも、一般的には売りも上がるし利益も上がるんだろうから、利益が出てんなら買ったほうが、おそらくよさそうな気はするけど。

円道

あとは「自分たちの事業規模に対してどのぐらいか」っていう観点もあるし。

大久保

まあ、そうだね。「実際投資できんのか」とかね。

円道

ああ。

大久保

逆に大きくしていっちゃうと、今度は「売りたくなくなっちゃう」問題とかも、いろいろ出る。「自分が持ってやってたい」みたいなね。

円道

あ、自社保有してたい問題ってこと?

大久保

そうそうそうそう。まあ、それはそれでいいと思うけど、みんないろいろ変わんなあと思いながらね。

円道

フェーズにおいての悩みは変わって……

大久保

フェーズによってね。お客さんと会ってると、「こないだ“売ろう”って言ってたじゃん」みたいな、「やっぱやりてーな」みたいな、「まあ、いいけど」みたいな、そういうのが多いよ(笑)

円道

ま、ということで、今回、私、かき混ぜてしまって大変申し訳なかったんですが。

大久保

いや、ぜんぜん。

円道

基礎編の“キ”ということで、EBITDA、「イービット」じゃなくて「イービッター」なんですか?

大久保

「イービットディーエー」とか、なにが正解なんだろう。いろんな言い方あるよね。俺もあんま知らんけど(笑)

円道

まあ、そのへんはちょっとググっていただいて、ご確認いただけたらと思います。

大久保

(笑)

円道

ということで、今日のとこは終わりたいと思います。ありがとうございました。

大久保

ありがとうございまーす。

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