【大手の作法/060】社会不適合者の叫び

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: 社会不適合者の叫び

先日、某大手さんにて「3年目研修」を実施いたしました。

「入社以来の経験を振り返り、今後の自身の成長に活用する」という機会を提供してほしい、というオーダーでした。

全員が新卒入社でしたので、皆さん25歳前後の方々です。

進めていく中で、ある方が「自分は“社会不適合者だから” 息苦しい」と、率直な感情を吐露してくれました。

くわしく聴くと。想いが、つらつらと。

・満員電車がしんどい。
(今は在宅が増えて、割とマシ)
・出社は定時より早く&残業は普通になっている働き方がしんどい。
(今はリモートが増えて、ありがたい)
・我慢、窮屈を強いられる関係性が職場に多く存在することが苦痛。
(早く成長して、職場を変えていきたい)
・苦手な顧客に「お客様だから仕方ない」と思考停止になっている上司が嫌。
(わかる部分もあるけど、変えていくチャレンジはしたい!)

人事部長(Yさん)も参加しているなかで、率直に語ってくれた彼に対して、同期の反応は?

・3年目にもなって、甘いこと言うなよ。ちゃんと仕事しようぜ。

・会社にはルールがあるんだから。そんなこと、入社前から分かっていただろ?

というご意見もあれば。
・お前は社会不適合なんかじゃない。自分を大事に、本音を周りに伝えられるんだから。

・俺は正直、お前と同じ不満だけを抱えていたよ。それを正直に話すこともなく、変えていきたい、なんて考えもせずにあきらめていたよ。。

こんな声も上がっていました。

割合としては、前者6割、後者1割。ダンマリ3割、といったところだったでしょうか。

Y部長からは「若手が振り絞って発信してくれた声を大事にしたい」とのお言葉が。

「彼はこれまでの会社組織には不適合な存在だったかもしれませんが、これからの社会、会社においては貴重な存在なのでは?多様な考えを活かせる組織づくりができると良いですね」と伝えると、Yさんは何度も頷いていました。

会社適合、社会適合、どちらに適合するのも自由ですが、自分の意思で決めたいものですね。

 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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