このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/ メロスの気持ち
某大手さん人事メンバー3名(T部長、若手Aさん、Bさん)と、4月の新入社員研修の打合せをオンラインで。
「たかまり」では1年ほど前から、研修実施の8割程度、打合せのほぼ100%がオンラインに変わりました。
研修でも打合せでも、オンラインとリアルの場では、それぞれにメリット、特性を感じます。
今回の打合せは、「4月の研修をオンラインでやるのか?リアルでやるのか?」と同時に、「どんな内容、構成にしようか?」ということが議題。
若手の二人は「最近の新人は正解探しばかりですから、自分の頭で考えさせることが必要ですよね」とそろって語ります。
続けて、「部長はどんな内容がよろしいと思いますか?」さらに続けて「高松さんはどんな内容が良いと思います?」「他社はどういう内容を企画しているのですか?」
と、次々に質問を投げかけます。
そんな若手お二人にT部長が一言。
「自分らの言う最近の新人と一緒やないか!」
「自分らのアイデアはどんなんあるかな??」
「・・・」しばしの沈黙。。
齢50半ばのT部長は続けて。
「小学生の頃な、国語のテストで『走れメロス』を読んだ後に『主人公の最後の気持ちは?』っていう問題があったんや」
「親友を身代わりに残して、妹の結婚式をひらくために困難を乗り越え、殺されるために帰ってきたメロスの気持ちや。俺は『いろいろあって大変やったわ、つかれたなぁ』って書いたんや」
「返ってきた答案用紙には、『×』が書かれていて、「『友達を助けられて良かった』が正解やと先生は言うんや。。」
「こんな教育が今でも続いているのか?」
「もっと人の気持ちを、新入社員や配属先の先輩たちの気持ちを考えてみると色々アイデアが出てくるんじゃないか?」
まさかの、メロスの思い出からのフィードバックに高松はニヤリ笑
するとAくんが
「すみませんでした。ディオニス」
T部長がすかさず
「だれが邪知暴虐の王やねん」
Aくん
「セリヌンティウスよ、助けてくれ」
Bくん
「竹馬の友やしな」
3人そろって大笑い。
メロス以外の名前など忘れていましたが、凄い記憶力です。(普通なのでしょうか?)
その後の打合せの場は、とっても良い雰囲気でした笑