このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/ :「まだまだ」を手放す
先日、研修講師としても活躍する場活師・泉一也さんが、「日本人が好きな“真面目”な人」について解説していました。
泉さん曰く、3つのポイントがあるとのこと。
・目標に向かって「地道に」取り組んでいる人
・サボったり、遊んだりしない人
・欠点、弱みを改善しようと努力している人
この3つこそが、「“真面目”を“美徳”とする日本人に受け入れられやすい」とのコメントに深く納得しました。
そのことを大手N社の役員Hさんと雑談しましたが、
「おっしゃる通り。たしかに、この3つを合わせ持つ人が、特に“大手組織”では高い評価を受けますよね」
一方、
「目標を立てずに、遊び感覚で仕事をし、欠点を改善することなくほったらかしにしている人は、“不真面目”とされ、低い評価を受けることになりますね」とも。
「評価を高くしたいがために、“エセ真面目くん”を演じる人もいるのでは?」
「不真面目くんであるのに、結果を出しまくる人もいるのでは?」
との問いに、Hさんは、
「これまでは、エセ真面目くんが昇進・昇格しやすい組織だったかと思いますが、おかしな時代だったんですよね。これからは、不真面目くんから評価される組織、楽しんでもらえる組織をつくっていく必要がありますよね」
「そんな組織づくりを、時代に求められているように感じます」
「苦手分野に取り組んでいる部下に“まだまだや!”と叱咤するのではなく、“そろそろ、それ止めて好きにせえや”って言ってあげられる、そんな組織づくりを目指しています」
「“まだまだ”では不安や焦りを生み出すでしょうし、“そろそろ”好き勝手な発想からワクワク感を生み出したいです」
時代とともに求められる人材は変わっていくものですね。