第218回 酒は飲むとも飲まるるな?

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/酒は飲むとも飲まるるな?

コンプライアンスやハラスメント関連で、「不正や問題」を起こした「人や組織」の話題を見かけない日はありません。。

・2022年8月:会長(当時)辞任

・2023年12月:社長(当時)解任

・2024年2月:グループ会社会長(当時)解任

上記は、経営者3人が相次ぐ不祥事で引責した某大手さんでの出来事。

それぞれ「性暴力が疑われる行為」「セクハラ行為」を引き起こしたことが原因です。。

先日、これまで「空席だった社長職」に副社長が4月1日付で昇格することと「今後の再発防止策」を発表したのですが、その内容は、

「取締役が会食時に飲酒しすぎていないか、同行者が監視することをルール化」することなのです。。

新社長は、「人権に対するトップの考え方が非常に甘いことが共通している」「不祥事の背景」も説明し、自身は「一切起こさない」と宣言までしているのですが、、

・日本を代表する大手で、こんなルールを設けないと節度ある飲酒ができないとは情けない、、

・客観的なルールじゃないから、どこからがアウトなのか明確に判断できやんよな。。

・アルコールによるハラスメントを起こさないという意思表明にも見えるけど、これまでの不祥事を酒のせいにしているだけ、、浅はかやな、、

・監視しなければならないような役員を、社員は尊敬できるのでしょうか。。

・新卒採用はもちろん、若手の定着も難しくなるやろな、、

同社に関わる方々からの声も含め、世間から聞こえてくるのは、「ネガティブな感想」ばかりのようです。。

同社が抱える「名門野球部」は、都市対抗野球で「史上初の通算100勝」を達成し、さらには「100名を超えるプロ選手」を輩出するなど、野球少年だったぼくにとっては憧れを抱いた「地元のチーム」でもあります。。

若い世代が「憧れや誇り」を持てる組織へと変容されることを願うばかりです。

 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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