第48回 スピード出世ができるコツ

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第48回 スピード出世ができるコツ

安田

今回は中辻さんから読者の方々に、「どうやったらイチ社員から取締役へと出世できるのか」ということを教えていただこうと思います。


中辻

え? どういうことですか(笑)。

安田

もともとはペイント王のイチ社員として入社した中辻さんですが、今や2つの会社で取締役をされていますよね。さらに言えば、前職でも印刷会社のイチ社員だったのに、数年後に工場長を任されるようになっている。どうも中辻さんは出世していくのがうまいように見えるんですよ。


中辻

ああ、なるほど、そういうことですか(笑)。うーん…どうなんでしょうか。単に運が良かっただけなんじゃないかな(笑)。

安田

いやいや、運だけではないはずです。何か出世するためのコツのようなものがあるはずだと、私は思っていますよ(笑)。


中辻

笑。というか、その前にちょっとお聞きしたいんですが、最近、出世欲がある人のほうが少ないと思いませんか?

安田

確かに、管理職にはなりたくないという人も多いですね。仕事は忙しくなるにもかかわらず、給料はたいして増えないからでしょう。


中辻

ですよね。私の周りにも「これより上にいったら責任も増えるし、しがらみも多そうだから、この辺りで充分」という人が結構いるんです。それが不思議なんですよね。

安田

中辻さんはしっかり出世したかったわけですね。そういう気持ちを持っていることが出世するコツですか(笑)。


中辻

笑。出世のためというわけではないですが、私はいつも「会社に大きな利益をもたらしてあげたい」という気持ちを持って仕事をしていたかもしれないです。もしかするとそれが出世への一番の近道なのかもしれないですね。

安田

社長の要望に応えているだけで、中辻さんのように一気に専務や取締役のような経営陣までスピード出世できるものなんですかね? 私の周りにも会社の利益を考えたり上司や顧客の要望に応えたりすることで出世した人は大勢いますが、経営者に大抜擢されるほど出世した人はなかなかいないんですよね。


中辻

それは…ペイント王社長・久保さんが変わっている人だからじゃないですか?(笑)

安田

笑。中辻さんは最初、ペイント王の営業マンとして採用試験を受けられたんでしたよね。


中辻

ええ、そうですね。でも面接の時にグラフィックソフトを触れるってことをポロッと話したら、久保さんの目の色が変わって(笑)。どうやらちょうど社内デザイナーがいたらいいなと思っていた時だったみたいなんです。

安田

確か当時はチラシとか販促物はすべて外部の業者さんに頼んでいたんでしたっけ。


中辻

そうなんです。でも久保さんって自分の想いを伝えるのがあまりうまくないから(笑)、社内事情がよくわかっている社内の人間に、デザイナー的なことをやってもらいたいんだろうなと思ったんです。それで2回目の面接の時は自分のパソコンを持ち込みました。

安田

私もその場にいたのでよく覚えています(笑)。パソコンを実際に操作しながら「イラストレーターのソフトを使って、これくらいのことはできます」ってプレゼンしてくれましたよね。


中辻

やりましたね(笑)。だから入社後は、久保さんに何も言われていなかったんですが、営業活動よりも、チラシの反響を上げて問い合わせを増やすことが一番会社の利益になると思って、いろいろと勝手にやってみたんです。

安田

そこが中辻さんのすごいところなんですよね。普通の人は、そんなことやらないんですよ。思いつきもしないと思う。きっと中辻さんは最初から「会社の業績をあげるには」とか「社長が望む人材とは」という視点で物事を考えているんですね。


中辻

そうだったんでしょうかね。自分ではよくわからないですけど(笑)。あ、でもそもそも久保さんからはチラシがうまくいっていないことは聞いていたんです。だから入社直後から、直近の目標はチラシの反響を上げることと、寝屋川の新店舗の利益を出すことだと考えていました。

安田

いや、素晴らしいですよ。そういえばいつの間にか採用までやっていましたよね(笑)。つい先日採用されたばかりなのに、もう他の人を採用しているのか、と驚きましたもん(笑)。


中辻

あれは安田さんのアドバイスのおかげですよ! 私の入社理由を聞いた安田さんが、それで求人が書けるんじゃない?って仰ってくれて。で、私もノリノリになって書いてみたら、すごく褒めてくださったんですよ。で、そのまま実際に求人に出してみたら、応募がわんさか来ちゃって(笑)。

安田

その流れで、採用担当まですることになったと(笑)。それにしても、どうやったら「社長がやりたいと思っていることを先に見抜いて実行していく力」が身につくんですか?


中辻

やっぱり、どうしたら自分が会社の売上や利益アップに貢献できるか、ということを常に考え続けることじゃないでしょうか。経営者にとっては、言わなくても痒いところに手が届くようなことをしてくれる人が、一番欲しい人材なので。

安田

なるほどなぁ。どうすれば会社に利益をもたらせるかをひたすら考え続けて頑張っていけば、ふと気づいた時にはトップの座に近づいているだろうということですね。


中辻

そう思いますね。ただ1つだけお伝えしたいのは、周りの人もしっかり巻き込みましょうね、ということです。

安田

ほぉ。それはどういうことでしょう?


中辻

振り返ってみると、ペイント王の社員だった時に一番未熟だったなと思うのが、周りを巻き込んだ仕事が全然できなかったところなんですね。というのも当時の私はすごくツンツンしていて(笑)。「私、あなたたちとは違いますから」ってツーンとしていたんです(笑)。

安田

今の中辻さんからは全然想像もつきませんが(笑)。でも確かにそういう人には、周りも協力してあげようという気持ちは持てないですね。


中辻

そうなんですよ。若い時ってどうしても自我が勝ってしまうので、周りに頼ったり協力し合ったりすることが難しいんです。でも周りを上手に巻き込むことができれば、若くして出世をするのも不可能じゃないと思いますね。

安田

確かにいくらすごい人でも、1人で出せる成果は限られますが、その人がいるだけで組織全体の生産性が上がるとなれば、それは確実に出世しますよ。中辻さんは知らず知らずのうちに、そういう能力を開花させていったんでしょうね。なぜ出世していったのか、よくわかりました。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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