第238回 新時代の報連相

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/新時代の報連相

 

先日、某大手さんの「部長クラス」が集う「社内勉強会」に同席させていただきました。

各地から「拠点長が参加」する場ですが、「拠点状況の共有と懇親会」がセットになっている機会なので、「50名ほど」の方が集まる場だったのです。

共有セッションでは、主に「採用と育成、集客と開発」の仕組みづくりについて、それぞれの拠点が取り組んでいる「成果と課題の発表」が行われておりました。

なかなかに「生々しい事例」を各種教えていただきましたので、こちらにて「詳細を披露したい!」という想いに駆られましたが、、当然ながら「社外秘の情報」ばかりで、、、本日は「懇親会での印象に残っている会話」を共有いたします。

ベテランの取締役さんが、後輩である部長陣を前に、

「さっきの発表では『部下の育成、マネジメントが大変だ』なんて言ってるヤツが多くいたけど、基本を押さえておけば簡単なんだよ」と話しはじめます。

「男女には思考・嗜好の違いがあってな、、

部下から『報連相』を受ける時に気をつければいいんだよ」

男性:成長願望が強いんだから、上を目指すように伝えればいい
女性:変身願望が強いんだから、変化したところを伝えてやればいい

男性:話をまとめたがるんだから、論点や結論を聞けばいい
女性:話を広げたがるんだから、しばらくほっておけばいい

男性:偉ぶるばかりなんだから、おだてとけばいい
女性:もったいぶるばかりなんだから、ただただ待っておけばいい

男性:褒めて欲しがるばかりなんだから、何かを褒めてやればいい
女性:わかってほしがるばかりなんだから、ただ共感しておけば良い

男性:昔のことは忘れちゃうんだから、何度でも同じ話をしてもいい
女性:昔のことを覚えているんだから、何を話したのかメモしておけばいい

男性:自信過剰なんだから、時折締めればいい
女性:自信過小なんだから、時折背中を押してあげればいい

と、「男女の思考・嗜好」についての違いをスラスラと語ります。

部長陣はというと、

「なるほど、確かに、おっしゃる通りですね」と金言をいただいたように、ほとんどの方が頷きます。

懇親会には、事務局サポートを務める若手の方が10名ほどおり、皆さんがかたまって食事をしていたので、

若手たちの声に耳を傾けてみますと、、

「なんだか、わかっているようで、わかっていないよな、、」

とか、

「いや、意外と当たっているような気にもなってくるよ、、」

とか、

「ウチは古い体質だから仕方ないよな」

とか、

「こんなことがマネジメントの本質なのかね?」

などの声が聞こえてくるのです。

いかがでしょうか?
みなさまはどうお感じになったでしょうか。

上記、ほぼセリフ通りのやり取りをご紹介しましたが、私が印象に残っているのは、このあと。

「まあ、上司たちは、報告・連絡・相談なんて求めてくるけどさ、報酬・連休・相思相愛がしっかりと確立している職場で働きたいよな、、」

こちら、若手Mくんがポツリと漏らした本音だったのであります。。

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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