第247回 3Dを広げる人たち

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/3Dを広げる人たち

 

「3Dプリンター」は製造業のみならず、医療、建築、教育、自動車、宇宙・航空業界などなど「多岐にわたる分野」で活用されており、今後も「ますますの発展」が見込まれる成長業界。

先日、「産業用3Dプリンター」を手がける某大手メーカー、開発部門のAさんを紹介いただき、今後の「業界展望や人材育成」についてお話をうかがいました。

「3Dプリンティング市場は、ここ数年で大きく躍進していて、最新調査によると市場は2028年までに345億米ドル(約5兆2,296億円)規模に達し、2023年から2028年までのCAGR(年平均成長率)は18.1%と予想されているんですよ!」

「国内市場で見ても現在のおよそ390億円が5年後には500億円規模になることが予想され、、」

「われわれ開発者たちにとっては、ワクワク・ドキドキが止まらない、本当に楽しいコンテンツなんです!」

しあわせっぷりが溢れ出てくるくらいのご表情で教えてくださいます。

続けて、

「ウチの人事が『採用活動』などで、よく言っていることなんですけどね」

『だって、、、でも、、、どうせ、、』が口癖の『否定型3D思考』だと、変化の激しさや多忙な毎日に飲みこまれちゃって、続けづらい業界」

「そうじゃなくて、『大丈夫!できる!どうってことない!』『未来型3D思考』の人たちが集まる組織にしていきたい」

「なるほど!うまい!」

と思わせてくれるような「求める人材像」も聞かせていただきましたが、

最後にAさんから補足が。

「開発部門の人間から言わせて貰えば、、」

『どうせ』みたいな投げやりな言葉は不要でしょうが」

「仮説や希望を掲げて、その検証を重ねまくるには、『だって』や『でも』はめちゃくちゃ重要なんです」

なるほど。

「ネガティブ思考」をベースに持ち、その「確認を積み重ねていくプロセス」を続けられる人が開発職には向いているのかもしれませんね。

高松のような「お花畑思考」では、およそ務まらない世界のお話をうかがった機会でありました。。

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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