うーん、それでいうとバラバラでしたね。石を扱える人や植物を扱えるベテランの庭師さんもいれば、ただ掃除するだけのお爺さんもいたり（笑）。

そうですね。僕や京都でお世話になっていた社長が彼らに指示を出して、滝や池を作ったり、植栽したりしていきました。主要なところは僕が石を吊り上げたりもしましたね。8トンくらいある石もありましたから。

1石でだいたい4メートル×2メートルくらいですね。

ラフターという重機があるんですが、それの800トンまで持ち上げられるタイプのものが現地にありまして。

ええ。思ったよりスムーズでしたね。中国庭園を作っていた人や石の彫刻ができる人もいてくれましたし。

そうでしょうね。というのも、中国の富裕層に日本庭園が人気があるらしいんです。彼らを納得させる本格的なものを作るには、どうしても日本の職人が必要だ、となったらしく。

確かに景気が一番よかった頃ほどの勢いはないみたいです。作りかけで放置されているマンション群も見かけましたし。でも、僕らが入った現場はまだ順調でしたね。

うーん、いや、既に完成している建物に関しては、現代的というか、よくあるマンションという感じでしたね。

外壁にもよると思うんですけど、無機質な感じのようなので、そこまで違和感はなさそうでしたね。というよりも、壮大すぎて全体的なイメージがしにくいと言った方がいいかもしれません（笑）。

ああ、そういう感じだと思います。そもそも何千坪という広さなので、「全体を眺める」ことがないというか。僕らが作った400～500坪の敷地だけでも、間に山を作ったのもあって、片方で作業していると向こう側で何をやってるかは全然見えない状態で。

そうかもしれませんね（笑）。実際、まだ周りが全然できていない中で日本庭園だけ先に作ったような状態なので、ここからどうやってできあがるのか、まったくわからないです（笑）。