庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第66回 空き家を誰かの“住みたい場所”に変える庭リフォーム

そうですよね。知り合いに、のうひ葬祭の鈴木さんという方がいるんですが、彼も「空き家ビジネス」を手掛けていて。人が亡くなると空き家が出てきますから、ご遺族のサポートの一環としてやっているんです。

またまた現実的な話で恐縮ですが(笑)、管理の手間をなるべく減らすことが大事ですね。木の数を減らしたり、手間のかからない木に植え替えたり。昔のお庭は全体的に木が多い上に、管理に手間がかかる樹種が植えられていることも多いんです。

ああ、確かに。空き家のお庭って、木々が茂りすぎてお化け屋敷みたいになってるところもありますもんね(笑)。あれは空き家になって放置されているからというだけでなく、そもそも手入れが必要な木の場合も多いと。ちなみに木を減らすというと、ひっこ抜いたりするんですか?

そこまで大きくなければ、薬で枯らせることもあります。その上で、防草シートを敷いてさらに砂利を撒けば、雑草の発生をかなり抑えられるので、管理はかなり楽になると思いますよ。

ははぁ、なるほど。direct nagomiさんの施工事例でも玉砂利と石を組み合わせているのをよく見ます。雰囲気もおしゃれですよね。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。