庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第88回 日本の庭師が海を渡る時代

中島さんは結構海外でお庭を作られたりしてますけど、今後も増やしていかれる予定なんですか?

最近、寿司職人とか日本の技術を持った人が、どんどん海外に行ってるんですよ。ニューヨークで寿司を握ると、めちゃくちゃ稼げたりするので。中島さんみたいに腕のある人ほど、海外で活躍する機会が増えていくんだと思います。

じゃあまだこれからって感じですね。でも日本の庭師さんって、本来は海外でもっと求められていいと思うんですよ。庭師さん側からしても、こだわって庭を作りたいならどんどん海外に出ていった方がいいような。

それはそうなんですけどね。ただシンプルに、300坪とか400坪くらいある大きな庭を任されて、しかも予算もたっぷりあって、「さぁここを中島さんの思う通りにデザインしてください」って言われたら楽しいじゃないですか(笑)。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。