第100回 今後、100%女性だけの会社は増えていくのか?

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第100回 今後、100%女性だけの会社は増えていくのか?

安田

私、今までに何度かシングルマザーの方に取材をしたことがありまして。そういう方たちって、子育てしながら1馬力で働いているわけで、ものすごく大変だと思うんですよ。だけど多くの方が「もう二度と結婚はしたくない」って仰っていて。


中辻

へぇ、そうなんですね。

安田

理由を聞いてみると、「経済的に自立できているので、もう男性と住む理由がない」と。自分と子どもだけの生活の方が、はるかに快適なんですって。中辻さんはそういう気持ち、おわかりになりますか?


中辻

半分わかって、もう半分は「それは寂しいことやなぁ」と思う気持ちですね。

安田

あ、そうなんですね。前回のお話では、職場に男性はいらないって仰っていましたけど(笑)、中辻さんの人生には男性は必要だと。


中辻

確かに「生活するだけ」だったら、他のシングルマザーさんたちが仰るとおり、男性がいない方が楽だと思います。だって一般的なサラリーマンって、ある程度の収入を得ていても、意外とお金がかかるんですもん。

安田

え〜そうですか?


中辻

そうですよ。ご飯もいっぱい食べるしお酒も飲むし。スーツ代もバカになりません。しかも、やれ車だ、ゴルフだ、となんだかんだお金がかかるんですよ、男性って(笑)

安田

だからお母さんと子どもだけで生活する方が楽だと(笑)。でも家事や育児を担ってくれる男性も増えてきていますけど、それでもお母さんの負担は減らないですか?


中辻

前回の対談に引き続き、世の男性を敵に回してしまいそうな発言をしますけど(笑)、男性がやってくれる家事って、女性からすると良くて7割程度のクオリティなんですよ。

安田

おっと、なんとも耳の痛い話が始まってしまいました(笑)。


中辻

笑。でも実際、掃除機をかけても部屋の隅にはホコリが残っていたり、お皿を洗っても油が落ちきれてなかったり、洗濯しても柔軟剤を入れ忘れたり…。結局、奥さんがもう1回やり直す羽目になるんです(笑)。

安田

…すみません(笑)。


中辻

いえいえ(笑)。そもそも私自身、偉そうに言ってますけど、そんなにいい母親ではなかったと思いますね。17歳でシングルマザーになりましたけど、100%子どものために生きていたわけでもなく、自分の趣味や女性としての楽しみみたいなものも捨てきれなかったので。

安田

年齢的にそれは当然な気がしますけどね。子どもを産んだからといって急に大人になれるわけでもないし。


中辻

実際その通りでしたね。私自身がまだまだ未熟だったので、自分のことを理解してくれたり、寄り添って話を聞いてくれるパートナーの存在が不可欠で。

安田

ふ〜む、なるほどなぁ。じゃあ中辻さんは「恋愛なんて懲り懲り」となっているわけではないんですね。


中辻

もちろん大前提として、自分のことは自分でちゃんとできるような、精神的に自立している人がいいというのはありますけど(笑)。それでも私は「二度と結婚なんてしたくないわ」とは思わないですね。

安田

なるほどなぁ。ちなみに今や母子家庭は珍しいものではなくなりましたが、「女性だけの職場」というのはまだまだ少ないわけで。これは何か理由があるんでしょうかね?


中辻

私が思うに、女性だけの会社が少ないのは「女性経営者」が少ないからだと思っているんです。というのも、私の知り合いにも何人か女性経営者の方がいらっしゃいますけど、そういう会社はやっぱり女性が多く在籍しているんですよね。

安田

ははぁ…中辻さんのように、女性経営者は女性と仕事をしたいと思っている人が多いわけか。ということは女性経営者が増えれば「100%女性だけの会社」も珍しくなくなるのかもしれませんね。


中辻

そうだと思います。それで男手が必要になった時だけ外注する、みたいな(笑)。というか、女性を組織するうえで一般的に懸念されるのって「子どもの問題」だと思うんですよ。

安田

ああ、確かに。子どものお熱とかで突然早退されたらどうしようとか、学校行事のためにいっぱい休まれたらどうしようとか。


中辻

そうそう。現実的にもそういうことは起こると思うんです。でも私もこの対談で何度もお話しているとおり、フレックスタイム制だったりテレワークだったりをうまく取り入れて働きやすくしてあげればいいだけの話なんですよね。

安田

なるほどなるほど。経営者の努力次第で、女性だけの職場でも全く問題なく仕事を回していけるというわけですね。働く女性側からしても、「女性しかいない職場」で働きたいという方は絶対に一定数はいるんでしょうし。


中辻

そうなんです。ちなみにマメノキカンパニーの求人広告にも毎回「女性だけで会社を切り盛りしています」って書いていますが、あっという間に応募が集まりますから(笑)。

安田

へぇ〜なるほどなぁ。男性にとっては寂しい限りです(笑)。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

Twitter

1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

感想・著者への質問はこちらから