第115回 「成功報酬制の採用サポート」はじめるかも?

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第115回 「成功報酬制の採用サポート」はじめるかも?

安田

中辻さんは以前から、お客さんのチラシやポスティングだけでなく採用のサポートまでしているってお話していましたよね。しかもかなり安い金額で。だから今日は、中辻さんのために「採用商材」を作ってみようかなと思っているんです。


中辻

採用商材ですか?! 私、そんな大したことできないですよ?(笑)

安田

いやいや、何を仰るんですか。これまで手伝った会社はどこも、みんなうまくいってるじゃないですか!


中辻

そうですねぇ…奇跡的にうまくいってますね(笑)。

安田

普通はそんなにうまくいかないんですよ。しっかりお金をもらってやっている採用のプロでも、そんなに成功しない(笑)。それでね、以前もちょっと提案しましたが「完全成功報酬制」でやればいいと思っていまして。


中辻

え、成功報酬型ですか。

安田

ええ。indeedでの打ち出し方を考えて原稿作成してあげたり、人材が定着しない会社の問題点を洗い出してアドバイスしたりして、成功したら50〜60万円みたいな。そういうサービスを作ったら飛ぶように売れるんじゃないかと思うんですよ。


中辻

そんなことできますかねぇ。なんていうか、私はポスティングに関してはプロの立場からアドバイスできますけど、採用に関してはそこまで自信はないので…。これまでうまくいったのも、たまたまなんじゃないのかなと。

安田

だからこそ、成功報酬制で場数を踏んでいくんですよ。


中辻

あ〜なるほど。確かに成功報酬制だったらお客様にとってはリスクがないですもんね。

安田

そういうことです。せっかく中辻さんがやるんだから、採用ターゲットを女性に特化してもいいかもしれませんよね。「女性の能力を活かす求人サポート」みたいな商材にするんです。


中辻

ふむふむ。そう言われてみれば、今までの求人記事は全部「女性目線」で書いていたので、それは得意かもしれないです。

安田

いいですね〜。ちなみに「いい求人」と「悪い求人」ってパッと見て見分けられるもんなんですか?


中辻

それで言うと、「詳細がちゃんと書かれていない求人」が一番良くないですね。

安田

詳細っていうのは、例えばどんなことなんでしょうか?


中辻

まずは条件面ですよね。福利厚生だったり年間休日、有給休暇といったことについてちゃんと書かれているかって、すごく大事なんです。そこを細かく明記できている会社って、入社後もちゃんと社員のことを考えてくれそうじゃないですか。

安田

確かに年間休日とか有休の取得率についてぼやかして書いているような会社が、「入ってみたらすごく働きやすいです!」となる可能性は低そうです(笑)。


中辻

そうそう(笑)。「給料が高いです」ということだけを押し出している会社なんかも、「ああ、ブラックなんだろうな」という気がしちゃいますよね。

安田

なるほどなるほど。ちなみに女性をターゲットにするのであれば、これは絶対に丁寧に書いておくべき、みたいな項目ってありますか?


中辻

お子さんの病気や用事で突然お休みせざるを得なくなった時、休みが取りやすい環境かどうかとか。そのあたりは皆さん気にされていると思うので。

安田

なるほど。ともあれ、「突然休まれる」というのは、会社側からすればリスクじゃないですか。中辻さんとしては、そういう方も柔軟に受け入れていくべきだと思いますか。


中辻

突然休むかどうかというより、「子どもがいる・いない」を採用の基準にしていない感じですね。うちの場合は。仮にお子さんがいるにしても、「いま特に手がかかる時期」というケースも多いわけです。

安田

ああ、なるほど。小学生高学年とかになっていったら、だんだん手がかからなくなりますもんね。そうなれば突然休むこともずいぶん減りそうです。


中辻

そうそう。だから、そもそも女性を「戦力」として採用したいと考えるのであれば、妊娠・出産についての制度設計はあらかじめしておくべきで。

安田

確かに仰る通りだとは思うんですけど、そこまで準備して採用して、しっかり育成までしてあげたのに、その後数年で辞められちゃったりすることはないんですか。


中辻

ウチではありがたいことにありませんが、もちろん可能性はゼロではないでしょうね。というか世間的には絶対あると思います。

安田

それは何が原因なんでしょうね?


中辻

ケースバイケースでしょうけど、「働くママをサポートしますよ」と言いつつ、「だから給料は安くても文句ないでしょ?」みたいなことをやっているんじゃないかなぁ。

安田

ははぁ、なるほど。ちなみに中辻さんの会社にも、まだお子さんが小さい社員さんがたくさんいらっしゃいますよね? これまでに「子どもも大きくなったんで、辞めます」って言ってきた人っていますか?


中辻

ウチでは今のところ1人もいないです。というのも私の方針として「子どもがいても働きやすい」「プライベートとも両立しやすい」という2つに重きを置いているんですが、それ以上に「1人の女性として金銭的にも自立できること」というのを大切にしていまして。

安田

ほう。それは女性1人でもしっかり食べていけるような給与を渡すということですか?


中辻

そうですそうです。経営者として「社員は、本人とその家族・子どもが豊かに生活するために仕事をしている」ということは忘れちゃいけないと思っています。

安田

社長だけガサっと儲けを持っていってはダメだと(笑)。


中辻

はい、ダメです(笑)。

安田

じゃあまとめると、「本当に有能な人が採用できるのであれば、女性の働きやすさや収入についても全力で改善します」という会社の採用であれば、中辻さんに任せて大丈夫、ということでよろしいでしょうか?


中辻

はい、私なんかでよければ、お手伝いさせていただきます(笑)。

安田

いやいや、そこは自信を持っていきましょうよ(笑)。中辻さんに採用アドバイスを受けたいとお考えの経営者さんは、こちらまでお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。成功報酬制なので、まずはお気軽に(笑)。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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