「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第126回 店舗経営の極意とは?

先日、中辻さんはXで「店舗ビジネスを始めていろいろ気づいたことがある」と書かれていました。実際、『コビトベニエ』の経営をする中で、何が一番の学びだったのか教えていただけますか?

そうだなぁ…まずは消耗品費。正直、具材なんかの仕入れ費よりも、パッケージやカトラリーの方が費用がかかるんですよね。あとはやっぱり人件費ですね。緻密にシミュレーションしてしっかり計算しないと、日別単位で赤字になったりすることもありますから。

今は幸いなことにメンバーも固定されているので、そういった悩みはほぼなくなりました。でもオープンしてすぐの頃は、私の部下の子に手伝いに入ってもらったりして(笑)。

そこはもう、プロに頼んで大正解でした。ウチのお店は、図面段階から厨房機器メーカーの『ホシザキ』さんにお任せしまして。無駄なスペースがひとつもなく、かつ、動線も完璧に確保できるように、調理台とか棚とかも特注で作ってくださったんです。だから「お店作り」という面では大成功だったと思っています。

ええ。ホシザキさんが新規オープン店舗のディレクションにすごく慣れていることもあって、図面を見せていただきながら「なんでこういう配置にするのか」「こういう動線にする理由」とか、そういったところをすごく詳しく説明してくれたんです。おかげで私たちとしても、図面の段階から実店舗へのイメージがクリアになって。

絶対無理やったと思います(笑)。中古の機材をポンポンっと揃えて、作業台を適当に置いていたら、あとから「この機材も必要だった」とか「このデッドスペース、邪魔やな」みたいになってたんじゃないかな(笑)。

なるほど。店舗作りはプロに任せるべきだと(笑)。集客についてはどうです? やっぱりInstagramが一番良かった?

それはもう間違いないですね。オープン当初に数回ほどチラシのポスティングもやってみたんですけど、飲食業界で1店舗経営なら、Instagramの方がずっと効率がいいと思いました。Instagram、めっちゃ優秀ですよ(笑)。

オープンしてまだ9ヶ月ほどなのに、すでにフォロワーが4000人以上いるなんてすごいことですね! 飲食業の集客をうまくいかせるコツはInstagramの活用がカギになると。いや〜すごく勉強になりました!
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。