「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第129回 「経済的に自立できる女性」に求められるマインド

中辻さんは常々『マメノキカンパニー』を「女性を応援する会社」にしたいと仰っていますよね。そこでちょっとお聞きしたいんですが、経済的に自立して生きていける女性になるためには、何が一番大切なんでしょうか?

そういうことです。…ちょっとこれは私の偏見かもしれませんが、結婚している女性ってどこか「旦那さんが稼いでくれるからいいや」とか「大黒柱は夫だから自分はそれなりでいい」というマインドの方が多いような気がして。

確かに「扶養の範囲内でパートで…」っていう方も多いですね。

もちろん、家庭の事情で扶養内ならそれでも問題ありません。ですが正社員となるとそうはいかない。そういうマインドのまま正社員になったとしても、なかなか会社の中心になってお仕事をするって難しいと思うんです。当然、収入もなかなか上がっていかない。

なるほど。ともあれですよ、「ハングリーに仕事をしろ」と言われても、具体的にどうすればいいかわからない人もいると思うんです。毎日遅くまで残業するとか、休日出勤するとか、そういうことでもない気がしますし。

そういうことです。例えば私は新人の子に「予定を立てられた時点で、仕事の8割は終わっているんだよ」ってよく伝えるんです。自分のキャパを把握して、さらにイレギュラーが発生することも見越したスケジューリングをしておけば、ちゃんと納期内で仕事が終わるんだよって。

だと思います(笑)。自分のやらなきゃいけないことを細分化してタスクにするって、バリバリ仕事している人にしたら基本中の基本ですもんね。でもね、指示待ちの状態に慣れてしまっていると、これが驚くほどできない。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。