第57回 ズバリ、営業力ってなんですか?

この対談について

「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。

第57回 ズバリ、営業力ってなんですか?

安田

今日はズバリ、「営業力とは何か」という話をしたいんです。これは結構難しい問題だと思っていて。頭が良ければ絶対売れるかと言うとそうでもないし、「なんでこの人が?」って人がものすごく売ったりするじゃないですか。西崎さんは何がポイントだと思います?


西崎

うーん、「愛され力」じゃないですかね。

安田

愛され力! 相手に愛されるかどうかってことですか。


西崎

ええ。僕も経営者なのでたくさん営業を受けるんですが、最後は結局「この人のこと好きかどうか」で決めるんですよ。もちろん、好きだからといってどんな商品でも買うわけじゃないですけどね。

安田

会社に必要なものだという前提はあるけど、最後の決め手は相手のことを好きかどうかだと。


西崎

そうそう。この人と取引したいなと思えるかどうか。そこは非常に重要だなぁと。

安田

へぇ、そうなんですね。ちなみにどういう人なら好きだと感じるんですか。トゥモローゲートのことを真剣に考えてくれてるかどうか、ですか。


西崎

もちろんそれもあるし、発想やアイデアが面白いと好きになっちゃったりしますね。仮にトゥモローゲートには必要ない商材だったとしても、「じゃああの会社に紹介してあげるよ」なんて繋げたりして。

安田

へぇ~、すごい。やっぱり西崎さんとしては「営業力=愛され力」だと。でも私、なんていうんですか、わざとらしくこちらを持ち上げてくる営業さん、嫌いなんですよ(笑)。満面の笑みで褒めてくる人、いるじゃないですか。


西崎

わざとらしいのは僕だって嫌ですよ(笑)。

安田

あ、そうですか(笑)。でもなんかそういうわざとらしい系の営業なのに、成績はめちゃくちゃいい人もいるじゃないですか。


西崎

ああ、確かに。やっぱり合う合わないの相性はあるんでしょうね。僕も以前あるトップセールスの営業を受けたんですが、「うーん、僕はこの人とは契約しないなぁ」と思いましたから(笑)。

安田

笑。でもそう考えるとやっぱり不思議ですよね。すごく地味でトークもうまくないのにめっちゃ売る人とかいますもんね。なんなんでしょうねあれは。


西崎

どうなんでしょう。真面目さとか?

安田

ああ、それは確かに重要かもしれない。嘘つかないとか時間守るとか。


西崎

うんうん。やっぱりそういう人は「仕事任せても大丈夫そうだな」って思えますもんね。逆にトーク力はあるけど遅刻ばかりだったり、話し方が妙に高圧的だったりすると僕はダメですね。

安田

ああ、いますよねそういう人。他にもありますか? 「こういう人からは絶対買わない」みたいなもの。


西崎

うーん、そうだなぁ。あ、「他社の悪口言う人」は嫌ですね。「あそこの商品はこんな悪い噂を聞きますよ」「だからウチに乗り換えた方がいいですよ」みたいな。

安田

ああ、よくわかります。ちなみにさっき遅刻の話が出ましたけど、時間に遅れてきたら一発アウトですか?


西崎

いや、毎回遅れてきたら嫌ですけど、12回ちょっと遅刻したくらいでは全然気にしないです。あ、でも返信のスピードは見ているかもしれない。

安田

既読になっているのに何日も放置されると嫌ですもんね。ちなみに私が「営業力」を感じるのは、やっぱり「この人なら儲けさせてくれる」と感じさせてくれるかどうかです。こちらのメリットを提示してくれる人というか。


西崎

うんうん。そういう視点の提案ができるかどうかは重要ですよね。「買ってほしいんです」とばかり言っていても意味がない。

安田

そうそう。ちなみに、そういう納得感のある提案はしてくれる、でもすごく嫌な感じの人だった場合、契約しますか?(笑)


西崎

しないですねぇ(笑)。そういう人からは「愛され力」を感じられないので。

安田

なるほど(笑)。やっぱり最後はそこがポイントなんですね。ということで、西崎さんにこれから営業する方は、ぜひ「愛され力」を磨いてから連絡してください(笑)。

 


対談している二人

西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社
代表取締役 最高経営責任者

Twitter

1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

感想・著者への質問はこちらから