vol.31【福祥の門|独自企画で副業をやりたいSさんに起こったこと】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

祥福の門|独自企画で副業をやりたいSさんに起こったこと

「今だからいうけど、最初は絵にはあんまり興味なかったんだよね。
気がついたら絵に夢中になっていたけど、笑。
門間さんに思考整理を手伝ってもらいたい、それが、きっかけだった」
オーダーが完成した後に笑顔で言われ、笑ってしまいました。
Sさんは、10年以上教育業界で活躍してきた人。教育者らしい穏やかな雰囲気。物柔らかな声。安心感を与える物腰。子供たちが信頼を寄せて心を開く様子が目に浮かびます。

そう、確かに、Sさんのオーダーセッションで思考整理を手伝ってきました。なんでビジョンクリエイター/画家が?と、これを読んでいる人の頭の中で、はてなマークが???と、並びそうです。でも、10年以上クライアントと接してきて、《言葉にならない思考を整理できる》のがわかってきました。例えば、世界観。これは、言葉では全部を言い表せません。

世界観について、『イシューからはじめよ』(安宅和人著)では、「情報一つ一つの重さや重層性、関連性を認識」すること、「つかんだ情報を『自分なりに感じる』」ことが重要だ。と、書いてあります。自分なりに感じる、と一言でいえますが、それは感じて言葉に表すまでのプロセスのこと。例えば、情報の重さだけでも、重さを感じようと感性を働かせる→図式やイメージにできる→言葉にできる、という一つの流れが必要です。

では、感性を働かせるとは、どういうことでしょうか。それは、重みを「こんな感じ」「これくらい」というイメージで捉えることが始まりです。すごくいい加減な感じがしますよね?でも、これが大事なのです。Sさんの思考整理の目的は、オリジナルの企画作りでした。オリジナルの企画は今の仕事と比べてどんな重さなのか。いろんな対話を繰り返すうちに、「お金を稼ぐよりも社会貢献として人と関わる企画」「個人の才能が目覚めることで、結果的に資格や試験点数が取れる教育」など、Sさんの世界観が浮かび上がってきました。

お金と社会貢献の重みの差。才能が目覚めることと点数が取れることの重みの差。その違いを感じることで、優先順位が自然に思い描け、自分がどう在りたいかが見えてきます。

それと同時に、Sさんがほしいと思っていた絵は、「鮮やかなオレンジ色と青がカッコよくていい」から、「渋いオレンジ色にモスグリーン」などと、移り変わって行きました。鮮やかな色から、渋い色へ。アースカラーに変わっていったのです。アースカラーは大地や植物、空や海など、自然物の色。気分を落ち着かせ、安心や安定を与えます。まさに、社会貢献や、人を全人的に育てる価値観にぴったりです。

色の移り変わりと思考が整理されていくのとが、セッションの中で溶け合うように進んでいきました。そして、この頃には、Sさんはすっかり絵に夢中になっていたのです。Sさんの頭の中でも色の移り変わりと思考整理とが溶け合っていたのでしょう。

夢中になったSさんの頭の中から、【トンネル】という具体的な形まで現れたのもこの頃です。
そして、光を感じるイエローや、黄昏を感じる紫が加わりました。さらに変化の中で「変化を味わい続けることで、イキイキと幸せに生きる」シンボルが形になって現れてきました。

「最初はあまり興味がなかったのに」とSさんはユーモラスに笑いながら「途中から絵の変化にワクワクしてきて、のめり込んでいました。絵の題材も意味も、自分にぴったりと出来上って大満足です」と言いました。

Sさんは、オーダープロセスの途中から企画提案や試験的なセミナーを始めていました。今では、さらに活動の領域を広げています。

 

今回完成した作品 ≫「福の門」

 

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 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

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