【読むPodcast | ゲリラマーケティング】「伝統と惰性の境目を教えてください」2018年11月21日配信

第321回「伝統と惰性の境目を教えてください」
というご質問。
伝統も惰性も何かをずっと続けているという部分は同じ。でも決定的に違うのは・・・
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

安田さん、江美さんへ。自己紹介のパンチラインは何ですか?金子亜佑美です。

安田

なんですか?パンチラインって。安田佳生です。

栃尾

最近よく聞く。単語じゃないんだよね。

安田

「これを言えば惹きつけられる」とか、そういうこと?

金子

自分のいちばんのポイント。

安田

僕の場合は28ページの名刺ですね。

栃尾

なるほど。私は「ポッドキャストを3番組以上やってます」ってことかな。

金子

なるほどね。ありがとうございました!今回は30代・医療専門職の方からご質問いただいてます。境目研究家の安田さんに質問です。伝統と惰性の境目はどこにあるのでしょうか?一定の年数を超えるといきなり伝統になるのでしょうか?ということです。

安田

はい。さっき栃尾さんが悪口言ってましたけど。「伝統と惰性なんかぜんぜん違うじゃないか」と。「カバとマントヒヒぐらい違うんじゃないか」って言ってましたけど。

栃尾

カバ?(笑)

金子

それは一緒ですよ、レイヤーっていう意味じゃ。

栃尾

動物がね。惰性じゃなくて継続するものもあるなと思ったんですよね。

安田

惰性じゃなくて継続する?

栃尾

はい。ちゃんとがんばって継続してるものもあるなと思ったりとか。

安田

がんばって継続しないものが惰性であって、がんばって継続してるものは伝統ってことですか?

栃尾

いや、それもまた違うなと思ったんですけど。

安田

なるほど。

金子

まあそうか。がんばらなくても伝統になるから?

栃尾

でも、伝統は必ず継続してる必要があるってことですよね。

安田

あるんじゃないですか。続いているんじゃないですか、何かが。それを伝統と言うんじゃないですかね。

栃尾

そうですよね。伝えているっていう。

安田

まあ、ぜんぜん違うもんだとも言えるけど、むりやり共通項を探すなら、やっぱ「続いてる」ってことですよね。

栃尾

そうですよね。縄文土器を伝統とは言わないですもんね。

安田

縄文土器を伝統と言わないですよね。

栃尾

言わないですよね。

金子

続いてないから?

栃尾

やっぱ、いまに続いてないと言わないから。

金子

おぉ。

安田

だけど、備前焼の窯は伝統ですよね。

栃尾

うん、いまもあれば。

金子

ふーん。知らないけど(笑)

安田

まあ、いいんですよ。

金子

すいません(笑)

安田

我々はそもそも言ってることがテキトーなんで(笑)

金子

ははは(笑)

栃尾

われわれ(笑)

安田

どうなんでしょうね。どんなイメージですか、じゃあ金子さんは、「伝統」と言われると。

金子

伝統……でも、各家にもありますよね、伝統って。

安田

伝統ね、うん。家訓みたいなやつね。

金子

家訓みたいなやつ。

安田

金子家の家訓は何なんですか?

金子

必ず廊下はスリッパで歩く。

安田

おぉ!すごいねぇ。

栃尾

家訓なの?(笑)

金子

絶対にスリッパじゃないと歩いちゃダメ。

安田

それ、スリッパできる前はどうだったんですかね。けっこう最近の家訓ですね、じゃあ。

金子

そうですね。うちで2代目です。

栃尾

洋間になってから?

金子

はい。

安田

3代目からですね、伝統となるのは。

金子

なるほど。

栃尾

いま決めたんですか?(笑)

金子

(笑)

安田

(笑)

栃尾

誰かが有り難がったら伝統なんじゃないですかね。どうですか?

金子

有り難がったら?

安田

へぇ~。ということは、誰も有り難がらなくなったら伝統じゃない?そうやって伝統は廃れていくってことですかね。

金子

なるほど。

栃尾

100年200年続いていても、有り難がってなかったらあんまり伝統って言わない気がするんですけどね。どうでしょう?思いつきだけど。

安田

へぇ~、なるほど。そうかもね。求めている人が誰もいなくなれば。

金子

求めている人が誰もいなくなることなんて、ない気がする。

安田

じゃあ、たとえばペットとかはずっと昔から飼われてるし、いまも必要とされてるじゃないですか、人間に。あれは伝統なんですかね。

栃尾

「ペット」という仕組み。

安田

ペットという仕組み?

金子

犬とか?

安田

でも、犬とか猫を飼うことは「伝統」って感じじゃないですかね。

金子

あぁ、たしかに。

栃尾

有り難いですか?

安田

だから、「一定の年月を超えると」っていうのにはちょっと無理がある気がすんですよね。

栃尾

そうですね。

金子

うん、そもそも。

安田

たしかに「3,000年続いてる惰性」ってイメージしにくいですけど、でも、そういうもんもあると思いますけどね。

金子

たしかに(笑)

栃尾

まあでも、単純に遺伝子は続いてますもんね。

金子

あ、惰性ですね!

栃尾

惰性なの?(笑)

安田

遺伝子、惰性ですか?(笑)

金子

ホントだ!遺伝子、惰性じゃないですか!

栃尾

惰性なの?(笑)

安田

えぇー。

金子

「しょうがねえからこれつけた」みたいな。

栃尾

いやだな、惰性。

金子

染色体だって惰性じゃないですか。

栃尾

遺伝子と一緒なんじゃないの(笑)

金子

(笑)

安田

どうですかね。コントロールできないじゃないですか、なかなかそれって。

金子

ああ、そうか。

安田

コントロールできないものを惰性って言うんですかね。イメージ的には爪切りみたいな感じなんですけどね。ずっと爪切り続けてるけど、みたいな。

栃尾

キョトン(笑)

金子

なるほどね!(笑)

安田

呼吸とかやめれませんしね。

金子

たしかに。

安田

結婚とかも昔からあるけど、もしかしたら伝統とも言えるし、惰性とも言えるし。

栃尾

結婚制度?

安田

結婚制度。

金子

伝統の場所もありますよね。結婚するのが伝統。

安田

ありますね。

栃尾

ああ、伝統的に親が決めた人ととか?

金子

そうそう。「いいなずけ」とか、制度的に。

安田

まあでも、この人の言いたいことは「続いてりゃ伝統なの?」ってことですよね。「それって単なる惰性じゃないの?」っていう。

栃尾

歌舞伎とかそういうイメージなんですかね。

金子

なっ!

栃尾

「なっ!」って何?(笑)

金子

いや、繋がったと思って、いま(笑)結局、一定の年月を超えても惰性だっ……で…ん……いま言ったやつですよ(笑)

栃尾

ウケる(笑)

安田

いまの金子さんの発言で何言ったかわかんなくなっちゃいましたけど(笑)

栃尾

金子さんが「あ、わかった!」みたいなときって、だいたい言い切れないよね(笑)

金子

そうなんですよぉ。

安田

まあ、いいんですよ。リスナーさんがそういうことを求めてらっしゃったりもするんでね。

金子

すいません。

栃尾

そうそう。温かい。

安田

求めてくれなくなったら、もう金子さんがいなくなっちゃうと。

金子

そうですね。

栃尾

伝統?

金子

惰性。

栃尾

惰性って言うな!(笑)

金子

(笑)いま、じゃあ私じゃないですか、境目。伝統と惰性の境目じゃないですか、人で言うなら。

栃尾

そんなことないよ(笑)

安田

意外と、でも、次、僕がいなくなるというのが新しい気がするんですけどね。

金子

新しいけど(笑)

栃尾

新しいですけど、たしかに(笑)めちゃくちゃ新しいけど。

安田

(笑)でね、この答えなんですけど、僕なりの。さっき栃尾さんが「必要とされてることが重要じゃないか」とおっしゃってたじゃないですか。それを聞いてほほぉと思ったんですが、やっぱ必要とされるためには同じことを続けてたらダメなんじゃないかって気がすんですね。

栃尾

パラドックス感(笑)

安田

だから、伝統と言われてる、たとえば歌舞伎とかもそうだと思うんですけど、元々はお能から庶民向けに進化したわけで、たぶん焼き物とかも何でもそうだと思うんですけど、素人的にはずっと同じでただ続いてるように見えるけど、たぶん時代に合わせて300年続いてるまんじゅう屋とかも絶対味をちょっとずつ変えて、すごい工夫し続けてると思うんですよね。だから、意志をもって変化というか、進化というか、改良というか、それをやり続けてきたものが伝統なんじゃないかなって。

栃尾

すごーい!

金子

なるほど!合点。

安田

で、そういうものをまったくなく、何も考えずにただ続けてるのが惰性なんじゃなかろうかと。

栃尾

すごい美しいですね。

安田

美しいです。あと3分ほど残ってます(笑)

栃尾

(笑)

金子

終わったよ(笑)

栃尾

つまり、新しいことをやっぱりどんどんやってかないと伝統にはならない?

安田

うん。僕は、やっぱそこに意志がないものは伝統にならない気がしますね。

栃尾

惰性は意志がないっていうことですかね。

安田

惰性は思考が停止してるイメージですよね。

栃尾

そうですね。

安田

ただ「いままでもやってきたから何となくやってる」っていう。

金子

なるほどね。電車に乗るとかですよね?

安田

電車に乗るとか?

栃尾

あ、そう?(笑)

金子

(笑)

安田

ちょっと時間が余っちゃったんで振り返ってみたいんですが、このポッドキャストはどうなんでしょう、惰性になっていないでしょうか?

金子

惰性にならないようにやりたいですね、できれば。

安田

やりたいですね(笑)

栃尾

亜佑美ちゃんのアバンコールは改善してるわけでしょ?伝統になるべく。

金子

改善しようかなと思って。自分のことばっかり言っててもつまんねーなと思って。自分が。

安田

もう、でも、2年以上やってるんで、初期の頃の緊張感っていうか、最近なんか鼻たらしながらやってたりするじゃないですか(笑)

金子

たしかに~。なんでやねん!(笑)

栃尾

あははは(笑)

金子

まあ、でも緊張はしますけどね。

安田

でも、緊張感持ち続けるってなかなか難しいですしね。

金子

まあ、そうですねぇ。

栃尾

はい。。

安田

やっぱ、だから、「ちょっとでも良くしよう」という意志があってこの番組がもし50年続けば伝統になってるかもしれないし、ただ単に「週に1回、気づいたらやりつづけちゃったね」っていうんでは惰性になっちゃうんじゃなかろうかという気が。

金子

目標があることですか?伝統になること…とは?

安田

「ちょっとでもいいものを提供しよう」っていう意志みたいなもんなんじゃないですか。

金子

意志か。そうですね。

栃尾

ときどき「どう良くするか」みたいな会議っぽいのしますよね、われわれ。

安田

そうですね(笑)

金子

そういえば(笑)

栃尾

定期的にやってると思ってますけど(笑)

安田

はい。飲みながらね。

栃尾

そうそうそう。

金子

そうですね。

安田

じゃあ、おまとめを。

栃尾

なんでしたっけ。まず、意志があるかないかが境目であると。で、意志をもって、時代や流行に合わせて改善しているものが伝統になっていて、意志なくただ前と同じものをやってるのが惰性なのではないでしょうか、という美しいお答えで。

安田

はい。ということで、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2018年11月21日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
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金子亜祐美
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