なんですか？パンチラインって。安田佳生です。

「これを言えば惹きつけられる」とか、そういうこと？

僕の場合は28ページの名刺ですね。

はい。さっき栃尾さんが悪口言ってましたけど。「伝統と惰性なんかぜんぜん違うじゃないか」と。「カバとマントヒヒぐらい違うんじゃないか」って言ってましたけど。

惰性じゃなくて継続する？

がんばって継続しないものが惰性であって、がんばって継続してるものは伝統ってことですか？

なるほど。

あるんじゃないですか。続いているんじゃないですか、何かが。それを伝統と言うんじゃないですかね。

まあ、ぜんぜん違うもんだとも言えるけど、むりやり共通項を探すなら、やっぱ「続いてる」ってことですよね。

縄文土器を伝統と言わないですよね。

だけど、備前焼の窯は伝統ですよね。

まあ、いいんですよ。

我々はそもそも言ってることがテキトーなんで（笑）

どうなんでしょうね。どんなイメージですか、じゃあ金子さんは、「伝統」と言われると。

伝統ね、うん。家訓みたいなやつね。

金子家の家訓は何なんですか？

おぉ！すごいねぇ。

それ、スリッパできる前はどうだったんですかね。けっこう最近の家訓ですね、じゃあ。

3代目からですね、伝統となるのは。

（笑）

へぇ～。ということは、誰も有り難がらなくなったら伝統じゃない？そうやって伝統は廃れていくってことですかね。

へぇ～、なるほど。そうかもね。求めている人が誰もいなくなれば。

じゃあ、たとえばペットとかはずっと昔から飼われてるし、いまも必要とされてるじゃないですか、人間に。あれは伝統なんですかね。

ペットという仕組み？

でも、犬とか猫を飼うことは「伝統」って感じじゃないですかね。

コントロールできないものを惰性って言うんですかね。イメージ的には爪切りみたいな感じなんですけどね。ずっと爪切り続けてるけど、みたいな。

呼吸とかやめれませんしね。

結婚とかも昔からあるけど、もしかしたら伝統とも言えるし、惰性とも言えるし。

結婚制度。

ありますね。

まあでも、この人の言いたいことは「続いてりゃ伝統なの？」ってことですよね。「それって単なる惰性じゃないの？」っていう。

いまの金子さんの発言で何言ったかわかんなくなっちゃいましたけど（笑）

まあ、いいんですよ。リスナーさんがそういうことを求めてらっしゃったりもするんでね。

求めてくれなくなったら、もう金子さんがいなくなっちゃうと。

意外と、でも、次、僕がいなくなるというのが新しい気がするんですけどね。

（笑）でね、この答えなんですけど、僕なりの。さっき栃尾さんが「必要とされてることが重要じゃないか」とおっしゃってたじゃないですか。それを聞いてほほぉと思ったんですが、やっぱ必要とされるためには同じことを続けてたらダメなんじゃないかって気がすんですね。

だから、伝統と言われてる、たとえば歌舞伎とかもそうだと思うんですけど、元々はお能から庶民向けに進化したわけで、たぶん焼き物とかも何でもそうだと思うんですけど、素人的にはずっと同じでただ続いてるように見えるけど、たぶん時代に合わせて300年続いてるまんじゅう屋とかも絶対味をちょっとずつ変えて、すごい工夫し続けてると思うんですよね。だから、意志をもって変化というか、進化というか、改良というか、それをやり続けてきたものが伝統なんじゃないかなって。

で、そういうものをまったくなく、何も考えずにただ続けてるのが惰性なんじゃなかろうかと。

美しいです。あと3分ほど残ってます（笑）

うん。僕は、やっぱそこに意志がないものは伝統にならない気がしますね。

惰性は思考が停止してるイメージですよね。

ただ「いままでもやってきたから何となくやってる」っていう。

電車に乗るとか？

ちょっと時間が余っちゃったんで振り返ってみたいんですが、このポッドキャストはどうなんでしょう、惰性になっていないでしょうか？

やりたいですね（笑）

もう、でも、2年以上やってるんで、初期の頃の緊張感っていうか、最近なんか鼻たらしながらやってたりするじゃないですか（笑）

でも、緊張感持ち続けるってなかなか難しいですしね。

やっぱ、だから、「ちょっとでも良くしよう」という意志があってこの番組がもし50年続けば伝統になってるかもしれないし、ただ単に「週に1回、気づいたらやりつづけちゃったね」っていうんでは惰性になっちゃうんじゃなかろうかという気が。

「ちょっとでもいいものを提供しよう」っていう意志みたいなもんなんじゃないですか。

そうですね（笑）

はい。飲みながらね。

じゃあ、おまとめを。

はい。ということで、本日は以上です。ありがとうございました。