「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第157回 組織作りの「楽しさ」と「ストレス」

最近の傾向として、「人がどんどん辞める会社」と「全く辞めない会社」と二極化しているようなんです。中辻さんの『マメノキカンパニー』さんは後者ですよね?

そうですね、ありがたいことに人の入れ替わりは激しくないです。あ、そういえば以前、経理の方が帰ってくるのを待っているっていうお話をしたのを覚えてらっしゃいますか?

なんていうか、波がありますね。すごく絶好調な時と、悪い方にばかり考えてしまう時と。だからこそ、そういう経営者側の想いや考えなんかも、ちゃんとスタッフたちと共有することが大事なんやと思っています。

まあ仕事とは関係ないことだし、全然大したことではなかったんですけどね。ちょっとした気持ちのすれ違いからそうなってしまって。で、その時にやっぱりちゃんと向かい合って話をして、お互いの気持ちを伝え合うっていうのがすごく大事なんだなって痛感したんです。

笑。そう考えると、やっぱり「雇う側」と「雇われる側」の壁って超えられないんでしょうね。経営者は「給料以上に働いて欲しい」と思うし、従業員は「働いている以上に給料をくれ」と思う。これはもう立場の違いだから、どうやったって超えられないんじゃないかという気がします。

それってビジネスとしては正解だと思うんです。実力のある人とだけで組むことで、常に品質がブラッシュアップされるし、何のしがらみもない。お互いウィン・ウィンなわけですから。…ただ、私はちょっと寂しいかなって思っちゃうんです(笑)。

私ね、安田さんってお仕事に対してちゃんと価値をつけて、お客さんに気持ちよく高単価で支払ってもらうのが天才的に上手やなぁと思っているんです。それは裏を返せば、安田さんのお仕事の質が、全てにおいて高いからで。

一方で、一緒に組んでやっているフリーランスの方からしてみたら、そういう質の高いお仕事を安田さんから回してもらえ、高い報酬をもらえる。これってすごく利害関係がしっかりしているなと思う反面、もしも安田さんがスランプに陥ったとしたら、その人たちって助けてくれるのかな、と。私はそこに寂しさを感じちゃうんです。

やっぱりそうなんですね。安田さんってかつては大きな会社を束ねられていましたし、そこから会社を畳まれるまでの騒動とか、その前後では従業員も含めてたくさんの人が離れていく経験とか、すごくストレスのかかることばかりだったと思います。だから私もそういう思いをしたら、今の安田さんの仰っているように「寂しさ」の方を選ぶようになるかもしれませんけど…。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















