第373回「さよなら最終回」

この記事について

2011年に採用ビジネスやめた安田佳生と、2018年に採用ビジネスをやめた石塚毅による対談。なぜ二人は採用ビジネスにサヨナラしたのか。今後、採用ビジネスはどのように変化していくのか。採用を離れた人間だけが語れる、採用ビジネスの未来。

前回は 第372回「飲食店は理数系ビジネス?」

 第373回「さよなら最終回」 


安田

始まりがあれば終わりもあるということで。突然ですがこの対談も終了することになりました。長い間ありがとうございました。楽しかったです。

石塚

いやいやこちらこそ。お互い忙しくなってきましたよね。

安田

そうですね。ありがたいことに。石塚さんも新たな紹介事業を始められるということで。

石塚

そうなんですよ。「エッセンシャルワーカーの世界」にちょっとしたムーブメントを起こしたいと思っていて。

安田

いい会社といい人材をマッチングさせるお手伝いですよね。

石塚

はい、そこをやっていこうと思ってます。

安田

いい会社って放っておいても人が来るイメージですけど。

石塚

そう思いますよね。ところが建設業界っていい会社でも人不足なんですよ。

安田

それはどうして?

石塚

まず業界全体のイメージが悪すぎるから。中にはすごく社員思いのいい会社もあるんですけど。まず見分けが付かない。

安田

なるほど。そこを繋いであげる仕事ですね。

石塚

はい。これからは従業員満足度じゃなく「従業員家族満足度」の時代だと思っていて。「この会社に入ると家族はすごく喜びますよ」という会社だけ集めたい。

安田

いいですね。建設業界も人がいなくて大変ですから。日本全国のインフラが老朽化して大変なことになってますし。ちなみにどんなやり方でマッチングさせるんですか。

石塚

まだ構想中ですけど「僕から見たいい会社」だけを載せる無料の求人サイトを作ろうかなと。

安田

それは建設に特化して?

石塚

はい。僕自身が社長と会って、あらゆる確認をして、いい会社だけを無料で載せていく。あとは遅ればせながらTikTokも始める予定です。

安田

どんな動画を流すんですか?

石塚

建設業界の真実を伝えたいなと。建設業で働く人たちの家族に向けて。

安田

なるほど。面白そうですね。私は採用ビジネスをもう一度やる気はないんですけど、依頼はすごくたくさんあって。石塚さんのような方を紹介する機会が増えています。

石塚

たくさんご紹介いただいてありがとうございます。安田さんが紹介してくれる会社はいい会社ばっかりで。やっていて楽しいですよ。

安田

いい会社しか紹介しないようにしていますので(笑)人を使い倒して、足りなくなったらお金を出して集める、みたいな会社は好きじゃないんです。

石塚

そういう会社って人に興味がないんですよ。業績のことしか考えていなくて。

安田

社員のための業績アップならいいんですけど。社長のための業績アップなんて誰もついてきませんよ。今どき。

石塚

僕もそういう会社はお手伝いしたくない。すごく社員想いで、仕事内容もハードなわけじゃなく、いい会社なのに応募者が少なくて困ってる会社を手伝いたい。

安田

そんなにいい会社になぜ人が来ないんでしょうね。

石塚

自分の会社を自分でプロモーションするって難しいんですよ。我々だって、自分の商品を自分で売るのは難しいじゃないですか。

安田

確かに。でもいい仕事だと思います。陰ながら応援します。

石塚

安田さんはこの後どんな事業を目論んでらっしゃいますか。

安田

私はやっぱり外部人材の活用を広めたいですね。1社で囲い込まないで何社かでシェアするとか。

石塚

なるほどなるほど!

安田

外部人材って活用するのが難しいので、そこをサポートしていきたいです。誰に、どんな仕事を、どうやって発注したらいいのか。そこを通訳してあげる仕事。

石塚

まだ広大な白地ですもんね。

安田

すごいマーケットがあると思っています。石塚さんの事業も面白そうですけど。いつ頃からスタートするんですか。

石塚

実はもうやっていまして。ホームページもあります。株式会社建設人材という会社で。

安田

株式会社建設人材!そのまんまですね(笑)

石塚

そのまんまです(笑)サポートする職種の9割が施工管理の予定なので。30〜40歳前後の子育て世代で年収は600万前後ですかね。高くて700万。

安田

そういう人たちに「社員思いのいい会社」だけを紹介していくと。

石塚

はい。ここに入ったら「奥さんはじめ家族みんな喜びますよ」っていう会社だけを紹介します。

安田

「そこは自信あるよ」という建設会社の経営者さん、人事担当者さん、ぜひお声がけください。ということで約8年間ありがとうございました。

石塚

ありがとうございました

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石塚毅
(いしづか たけし)
1970年生まれ、新潟県出身。前職のリクルート時代は2008年度の年間MVP受賞をはじめ表彰多数。キャリア21年。
のべ6,000社2万件以上の求人担当実績を持つ求人のプロフェッショナル。

安田佳生
(やすだ よしお)
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

 

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