第74回「膨大な愚痴や不満を“見える化”した小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「膨大な愚痴や不満を“見える化”した小さなブルーオーシャン」


「膨大な愚痴や不満を“見える化”した小さなブルーオーシャン」

普段、あなたが思っている不満が
お金に変わるとしたら、どうでしょう?

例えば…
このご時世、触れることが憚られます。
タッチパネルって、色々な人が触れるため、
なんだか嫌だなと思う。
この不満を言ったら、●●円とか。

■■球場のスタンド。
カップホルダーがついていないから、
飲み物を常に持って応援しなければならない。
応援できないじゃん!
この不満を言ったら●●円とか。

不満を投稿するだけでお小遣いが稼げてしまう
というアプリがあります。
それは株式会社 Insight Techが手掛けている
「不満買取センター」というアプリ。
投稿された不満は査定されて、
1つにつきポイントがもらえます。
ポイントが貯まると金券などに変えることができます。

不満というのは、
その時に思っても、どこに伝えていいかがわからず、
結局、うやむやになっていきます。
日々の小さな不満でも、集めれば膨大になり、
価値のある「提案」材料となっていくのです。

現に、株式会社 Insight Techが

Niek VerlaanによるPixabayからの画像

このアプリで収集した
生活者の不満はなんと、
23,593,567件
これらの不満は、
消費者からの意見として、
企業に販売されます。

つまり、マーケティングや商品開発につながる形に
「価値化」され、企業に提案されているのです。

企業側は生活者、利用者の
生の声、なのですから
当然、無視することはできません。
改良、改善につなげて行くことでしょう。

不満は人それぞれの感情によるものですから、
一見、無価値のようなものもあると思います。
小さな不満でも、見逃さずに、
変化の糧にする。
そんな企業が今後は生き残れるのかもしれません。

どこに言えばいいのかわからなかった場所を作り、
小さなことを集めて、価値あるものに変え、
販売する。

よく考えられたビジネスだと思います。

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名称:不満買取センター
運営会社:株式会社 Insight Tech
URL:https://app.fumankaitori.com/#/auth/signin
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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