第133回「“山”をビジネスに?登山を愛する人たちに寄り添う小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「“山”をビジネスに?登山を愛する人たちに寄り添う小さなブルーオーシャン」


「約970万人へのアプローチ」

突然ですが…
日本で一番登られている山は何処でしょうか?

正解は、東京にある高尾山。
年間に300万人前後の登山者が訪れるんだそうです。

ちなみに日本一の山「富士山」は
年間登山者数20万人前後。
高尾山ってすごいですね。


Hermann TraubによるPixabayからの画像

今回は高尾山の話…ではありません。

登山を楽しむ人たちを
ターゲットにビジネスを展開している
株式会社ヤマップ

登山を楽しむ人向けのビジネス
と聞いてすぐに思いつくのは、
登山商品の販売だと思います。
同社も商品の販売はしているのですが、
「登山」というキーワードを中心として、

登山前の日常−登山前−登山後−登山後の日常

という登山者の循環に合わせて
サービスを提供しているのです。

  •  登山情報を提供するWebメディア
  •  登山保険
  •  登山・アウトドア用品販売
  •  登山ルートがわかるスマートフォンアプリ

特に電波が届かない山の中でも、
スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、
スマートフォンアプリは、
2022年7月に累計320万ダウンロードを突破
しているそうです。

私は、若い頃にしか登山はしていないのですが、
父はいまでも登山が趣味で、
年間にどれだけ行くんだ?というくらい
全国の山を歩いています。
登山者からすると、
山を登っている途中から
次はどこの山に登ろうか?
と考え始め、
日常生活でも
ふと山のこと、道具のことなどを
考えてしまうのではないかと
思うのです。

そんな登山者たちの
心理や欲求にうまく訴求していると
思います。

登山者の市場は1000万人くらい
だと思いますが、
そこにしっかりと根付くことで、
ビジネスを展開するという
小さなブルーオーシャンでした。

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社名 株式会社ヤマップ (YAMAP INC.)
本社所在地 〒812-0011 福岡市博多区博多駅前3-23-20博多AGビル6F
URL https://yamap.com
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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