この対談について
株式会社ワイキューブの創業・倒産・自己破産を経て「私、社長ではなくなりました」を著した安田佳生と、岐阜県美濃加茂エリアで老舗の葬祭会社を経営し、60歳で経営から退くことを決めている鈴木哲馬。「イケイケどんどん」から卒業した二人が語る、これからの心地よい生き方。
第120回 貯め込んだお金に高額な税金? 「ブレーキ禁止法」とは
第120回 貯め込んだお金に高額な税金? 「ブレーキ禁止法」とは

いわゆる「自然渋滞」ですね。坂道やトンネルの入口で誰かがちょっとブレーキを踏む。するとそれがどんどん連鎖していって、結局大渋滞が起こると。

そうそう。つまり「ブレーキ」が渋滞の原因になるわけです。それと同じで「お金持ち」は、ブレーキを踏んでお金の流れを止めているからそこにお金が貯まっているんじゃないかと。そういう理論に行き着いたわけです。

ですよね。絶対に貨幣価値が暴落するだろうと私も思います。ただね、そもそもお金の価値は「どんなものとでも交換できる」ということなわけですよ。そう考えると、お金自体を溜め込むのってどこかおかしい行為なわけで。

そうそう(笑)。お金を使えば何らかの物や体験が得られますし、使ったお金で相手も潤う。そうやってみんながお金をどんどん使えば、世の中がどんどん良くなっていく気がするんですよ。でもあんまりそういうことをする人はいない。

そうなんですよ。今、日本人の貯蓄総額って1500兆円くらいあって、これは国の借金額を上回る額なんですって。でもみんなが日本の将来を憂いて「ブレーキを踏む」ことでお金が流れていかず、そのせいで国が豊かにならないとも言えるわけで。だからこそ「ブレーキ禁止」がいいんじゃないかなと(笑)。

絶対反対だと思います(笑)。そもそも貯金をするのって、不安だからですよ。未来に何があるかわからないから、せめてお金だけは用意しておく。それが突然「貯金は禁止」って言われたら、不安が激増しちゃうじゃないですか。

ははぁ、なるほど。要は1000万円稼いだ分は丸々手元に入るけれど、そのうち使わずにストックしている金額分に対して税金を払いなさいよ、ということですね。そうなったら、みんなこぞって使うでしょうね(笑)。

あーなるほど。モノの価値が落ちづらいもの…例えば金とか宝石なんかを買って「使った」ということにして、それを後々に換金するような人も出てきそうですからね。その辺りのルール作りは難しいかもしれない。とは言え、そこさえクリアできれば、経済がどんどん回っていくような気がしますね!
対談している二人
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。
1件のコメントがあります
苫米地英人さんが同じようなことを言ってますけど、できるだけ早く実現できるといいなあ。