【対談(1/2)】企業のネーミング開発費の適正価格とは?~就活シェアハウスCREWSO(クルーソー)誕生秘話~

野口:そう(笑)。で、「安田さん、あんなこと言うけど、大したネーミング出てこないんじゃないの」ぐらいに思ってたんですよね。でも、打合せで「クルーソー」の名前がドーンと出て、コンセプトを聞いたときに、ほんまに一気に「参りました」って、降参しましたもんね(笑)。いやあ、あれは衝撃的でしたね。「これは良い!」って、本当に一瞬で思いましたから。

 

安田:コンセプトが「船で旅をする」ということだったので、「船に乗り込む」感じ。そこから「船の形をした施設」に膨らんでいって、「乗組員(英語でクルー)」から「ロビンソン・クルーソー」と掛け合わして。まあ、僕が考えたわけじゃないですけどね、クリエイターが考えたんですけど。でも、やっぱり「ナビゲート」は聞いたときにこれはないな、と思いました(笑)。「ナビ」を否定しているのに「ナビゲート」。ナビの入口じゃないかと。「ナビに頼らない就職」って言ってるのに「ナビゲート」はないやろって(笑)。

 

 

野口:自信満々やったんですよね、あれ。ロゴまで作って(笑)。

 

安田:「自由に」って言ってるのに「ナビゲート」って(笑)。

 

野口:たしかに(笑)。クルーソーのロゴを初めてみたときは衝撃的でした。ロゴも船のマークで、最初、僕はあの船のロゴがすごい気に入ってたんです。けれども、うちの社員たちは「えっ、これ、なんか違いませんか」と実はすごい反発してました。今となってはすごく馴染んで、本当にこれで良かったな、となっています。多分、当時はまだついてこれてなかったんでしょうね、良さに。

 

安田:結果的にネーミングがシェアハウスのデザインにまで影響したじゃないですか。やっぱりあのコンセプトがあって「船にしよう」ということになっていったわけですよね。

 

野口:そうです。だから、大幅に設計変更しました。建築屋さんは戸惑ってましたね。

 

安田:そうですか。「これも付けよう」とか「窓を丸くしよう」とかで、想定以上の建築費もかかってしまったという。

 

野口:当初の案の倍はかかりました(笑)。でも、その分本当に良いものができたので、感謝してますよ。


次回は「CREWSOW(クルーソー)」誕生後の反響について。

野口 政隆(のぐち まさたか)
株式会社ディーマン 代表取締役。2008年5月同社を設立。
「自慢の建物を創る」がコーポレートメッセージ。ビル、マンション等の施工や設計提案、ビルマネジメント等の事業を行う。本インタビューのキーワードでもある就活シェアハウスCREWSO(クルーソー)のようなシェアハウス事業をさらに盛り上げるため、企業の雇用と空き家問題をメイン事業とする株式会社キャリアアップを2015年に設立、代表を務める。
株式会社ディーマン
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