第17回 Web広告は「プロ人材」に任せよう

この対談について

住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。

第17回 Web広告は「プロ人材」に任せよう

安田
今までいろいろなプロ人材のお話を聞いてきましたけど、そもそも「この業務はプロ人材に頼んだほうがいい」というものはあるんでしょうか。

渡邉
ありますね。たとえばWeb広告については、企業より個人のプロ人材に頼んだ方がいいと思います。
安田

Web広告と言うと、リスティング広告などのクリック課金型の広告のことですか?


渡邉

仰るとおりです。Web広告を広告代理店などの企業に外注すると、発生した料金の20%前後を運用手数料として払うのが一般的なんですけど。でもこれ、実は構造的な問題があって。

安田

と言いますと?


渡邉

広告代理店の視点で見ると、手間をかければかけるほど儲からなくなるんですよ。だから、あんまり熱心にやりたがらないんです。

安田
ははぁ、なるほど。広告代理店としては「1回設定して終わり」にするのが一番コスパがいいってことですね。

渡邉

そうそう。でも本当にWeb広告で成果を上げようとすると、実は細かい調整をいっぱいやらないといけないわけです。入札単価や広告文を調整したり、ABテストをやったり……

安田

そうでしょうねえ。でも広告代理店としては、時間をかければかけるほど損するからやりたくないと。これが構造的な問題なんですね。


渡邉
そういうことです。で、なんでそういう問題が可視化されないかというと、発注者側もWeb広告に詳しくないからあんまり気づかないんですよね。まして適切に管理するのは難しい。
安田
なるほどなぁ。発注側としては、いかに少ない広告費で効率よくレスポンスを得るかが重要なのに、広告代理店はそこの設計や管理に時間を割きたくない。そもそも思惑がバッティングしてるわけですね。

渡邉
そうなんです。ただ、これがプロ人材になるとガラッと状況が変わる。広告代理店ではなく個人のプロ人材にお願いすれば、ガッツリ月に40~50時間使ってありとあらゆる調整をやってくれるわけです。なぜなら契約内容が「発生料金の◯%」ではなく「月額固定」だから。
安田

なるほど。だから広告代理店とは違い、「とにかく最高の成果をあげること」にコミットしてくれる。実際に成果が出れば、それがプロ人材の評価にもつながるわけで。

渡邉

仰るとおりです。要するに、企業だと一致しない思惑が、個人だと一致するんです。あとは費用面でも融通が利きますよね。企業に発注する場合は月に100万円規模以上じゃないと受けてくれなかったりしますけど、個人ならそういう縛りもないですから。そもそも地域限定で出稿する場合は、月100万円もかける必要はなかったりするんですよね。

安田
ああ、確かに。月30万円くらいで充分成果が出る場合も多いですからね。

渡邉
ええ。でもその規模だと広告代理店の取り分は5~6万円になってしまうので、そもそも受けてもらえないか、受けてもらえても期待するほど手間をかけてもらえない。
安田
まぁ、月30万円でも200万円でもやることは一緒って言いますからね。だから月30万円では本気になってくれない。

渡邉
そうなんです。その点、プロ人材だとやって成果が上がれば上がるほど評価が上がり、企業から継続発注してもらえるわけで、Win-Winなんですよ。
安田
ちなみにプロ人材に「月40時間稼働」で発注すると、いくらぐらいかかるんですか?

渡邉
その方の単価によりますけど、20万円から高い方でも40万円とかですね。
安田
ということは、1時間当たり5000円から1万円でお願いできると。
渡邉

ええ。もちろん成果の度合いは、その会社がどれくらい広告費を使えるかにもよりますけどね。でも、先ほども言った通り40時間ガンガンに改善してくれますから、少ないコストでも成果を上げることはできると思いますね。

安田
なるほど。じゃあ今後プロ人材を使うべきカテゴリーはWeb広告ってことですね。ちなみに他にもあるんですか?

渡邉
あとはSEO対策ですね。
安田
ああ、なるほど。でも最近のSEO対策って、コンテンツを作り続けて上げていくっていう感じに変わってきているって言いませんか。技術的なことでなんとかなった昔とは違う気がするんですけど。

渡邉
仰るとおりです。でも今だに、記事を大量生産するだけの雑なSEO対策をやる会社も多いですよ。だからこそ優秀な個人に頼んだ方がいいんです。
安田
ああ。確かに、企業というより個人の方がすごいメソッドを持ってそうな気がします。1つ記事を作るのでも、どんな記事を作るのか、どの媒体にどのタイミングで出すのかなど、細かく戦略を立ててくれそうです。

渡邉
仰るとおりです。そもそも、SEO業者に頼んでもそこが個人に外注されてたりもするんですよ。だったら最初から個人に直接お願いした方が、間にマージンが発生しないぶんかなり安くなる。まぁ、本当に優秀な個人を捕まえる必要はありますけど。
安田
そうですね。コスト面も重要だと思うんですけど、企業に発注すると誰が担当するかわからないっていうのも心配ですよね。個人の場合は確実にその人がやってくれるから安心というか。

渡邉
そうなんですよね。企業にもいい仕事をしてくれる人はいるんでしょうけど、そういう人は既にたくさん顧客を抱えていて担当に付いてくれないことも多いですからね。
安田
確かにそうでしょうね。他にもプロ人材がおすすめのカテゴリーはありますか?
渡邉
最近でいうと「社内の仕組み化」とか「業務効率化」みたいなニーズが増えてますね。業務をマニュアル化したり、ルール決めしたりとかっていう。
安田

いわゆるDX化みたいなものですか?

渡邉
DXも含めてですね。社内の業務を見える化して、ルール化して、いらない部分はなくして、重要なところだけ残して……という一連の流れをやってもらうイメージです。
安田
ああ、トヨタの「カイゼン」のような。
渡邉
そうです。でも、そういった仕事をどこかのコンサル会社に依頼しようとしても、ものすごい金額でしか受けてもらえないわけですよ。
安田
ああ、それをプロ人材に依頼すれば、コストもかなり抑えられるというわけですね。大手コンサルより小回りも利きそうですし。
渡邉
仰るとおりです。それから「資金調達」の分野も、プロ人材の活用が増えてますね。
安田
へぇ。補助金申請とか銀行から融資を引っ張ってくれたり、というような?
渡邉
まさにそういう仕事です。で、こちらもコストの話をすると、調達した金額の10%~20%が報酬だったりするんですね。結果、たくさんお金を調達すればするほどコストがかかる。だけど個人に発注すると、調達金額ではなく時間で報酬が決まるので。
安田
ああ、1億調達しようが2億調達しようが、コストが変わらないんですね。ちなみに銀行との面談にも一緒に行ってくれるんですか?
渡邉

ええ。会社の財務担当みたいな感じで同席してくれます。そういうプロ人材は銀行が何を考えているかをよく知ってますから、頼もしいサポートをしてくれますよ。決算書のどこをアピールすればいいかなどのストーリーも作ってくれますし。

安田
なるほど。企業に発注するよりコストが抑えられ、かつ高い成果が出せる。まさにいいこと尽くめですね。

 


対談している二人

渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役

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1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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