第176回「旅のサブスクという小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「旅のサブスクという小さなブルーオーシャン」


この記事でもいくつか取り上げてきた
「サブスク」

動画配信サービスを筆頭として、
さまざまなサブスクリプション型の
サービスが世の中にあふれていますが、
「ホテルのサブスク」と聞いて
ピンと来るでしょうか。

定額でホテルの泊まり放題…?

出張の多いビジネスパーソンであれば、
「ホテルのサブスク」は便利なのでしょうが…。

探してみるとありました。

旅のサブスク「HafH(ハフ)」です。

ご存知でしょうか?
この「HafH(ハフ)」を
手掛けているのが、
株式会社 KabuK Style(カブクスタイル)。
この会社、設立が2019年。
つまり、設立後に世の中はコロナ。
そんな中でも業績を伸ばしている
理由はなんなのでしょうか?

ニーズの均一化と顧客体験の向上

「HafH」は定額制の宿泊サービスで、
旅行需要の個別の変動による価格の変動を避け、
均一な価格設定を行っています。
これにより、個人の旅行を気軽に楽しむことができ、
価格の変動による負担を軽減。
顧客体験を向上させています。

これは、創業者である砂田憲治氏の
「違和感」から来ているものだそうです。

砂田氏は小学生の頃から
値動きをチェックしていたそうです。

その中で、企業の本質的な価値は
急に変わらないのに、
株価は需要と供給の関係の中で
変動することに対して違和感があったと。
こんなことに気づく小学生って
すごいですね。

さらには金融商品以外にも目を向けると、
ホテルなどの宿泊価格や航空機の価格にも
違和感を覚えたそう。
購入するタイミングでのセールの有無や、
実際に利用するタイミングが
繁忙期か閑散期かで価格が大きく変動する。

この違和感から、
事業者側が旅行需要を予想して
価格を変動させる従来の仕組みではなく、
サブスクリプションモデルなどの
仕組みを活用して個人の旅行需要を
均一化する。
今の社会を変えたいという思いで起業を考えるように
なったというのです。

多様性と柔軟性の提供

「HafH」のプラットフォームは
国内外の多様な宿泊施設や交通手段と提携し、
個人の旅行スタイルに合わせた選択肢を
提供しています。これにより、顧客の好みや
スケジュールに合わせて自由な旅行プランを
作成できる環境を実現。

業界横断的な連携

「HafH」は宿泊施設だけでなく、
交通事業者とも提携し、
旅行の利便性を向上させています。
特に、JALとの「航空サブスクサービス」実証実験によって、
需要と供給の均衡を保ちながら多様な旅行先を促進。

新たなライフスタイルの提案

「HafH」は旅行を通じた新たなライフスタイルを
提案し続けており、これにより顧客に新しい価値と
体験を提供。
変化する社会ニーズに対応する柔軟なサービス展開が
業績の成長に寄与しています。

さまざまなシガラミや慣習がありそうな業界で、
サブスクという新しい手法を取ることで、
新たな市場を作り上げていく。
そんな小さなブルーオーシャンのような
気がしました。

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株式会社 KabuK Style
〒850-0851 長崎県長崎市
URL https://kabuk.com/
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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