人生というのは、私たちが想像しているよりも、
遥かに精密に出来ている。
人は出会うべき人や出来事には、必ず出会い、
その出会いによって人生は決定されていく。
どんなにその出会いを避けようとしても、
その出会いを無かったことにしようとしても、
人生は必ずどこかで帳尻を合わせて来るのだ。
私たちに出来ることは、ただひとつだけ。
それは、出会いをより良い結果に結びつけることだ。
とは言うものの、結果が訪れるのは未来の話だ。
そして、未来を知ることは私たちには出来ない。
つまり、目の前の出会いがどのような結果をもたらすのかは、
その時になってみないと分からないということだ。
幸運だと思っていた出来事が、
後々の不幸を生み出すこともあるし、
不運だと嘆いていた出来事が、
後々の幸福に繋がっていくこともある。
では私たちは何を基準にして、
目の前の出会いと対峙していけばいいのだろうか。
人は往々にして、重要な出会いを軽視してしまう。
それは、まだその時には、
本人にとっての重要な出会いには、見えないからである。
その結果、大切な縁や運を失ってしまう。
だが当の本人は、その事実には気がつかないのである。
運や縁などという非科学的な物事を、
多くの常識的な現代人は信じていないからだ。
大事なのはきちんと計算出来る結果であり、
重視すべきは効率の良い結果をもたらす活動なのだ。
運や縁を味方につける活動など、
彼らにしてみれば怪しい宗教と変わらないのである。
だが現実として、それは人生への影響力を持っている。
いや、それが人生を決定づけていると言っても、過言ではない。
それは、多くの成功者が実体験として証明している。
にもかかわらず、私たちはそれを事実としてではなく、
単なる美談として受け止めてしまう。
常識という洗脳は、それほどまでに強烈なのである。
もしも運や縁を味方につけたいのなら、常識を捨てることだ。
非常識な人間だけが、そして計算を度外視できる人間だけが、
人生の設計図を読み解くことが出来るのだ。
やるべき事は、至ってシンプルだ。
それは、自分を頼ってきた人に、全力で応えること。
お金にならなくても、何の見返りもなくても、
全力を尽くして相手をサポートする。
関わるべきは得をもたらす人ではなく、自分が力になれる人。
その出会いこそが、未来を劇的に変えていくのだ。
反対に、決して関わるべきでないのは、
自分に負の感情を抱かせる人たちだ。
その人の状況や行動を見ているだけで、
嫉妬や怒りや不安が沸き起こって来る。
そういう人とは、決して関わってはならない。
視野にも入れてはならない。
ドラマの間に流れて来るCMのように、
スルーしてしまえばいいのである。
多くの人は、大切な出会いを軽視して、運と縁を失ってしまう。
そして、どうでもいいことに心を奪われ、
不安や不運や不幸を、自らつくり出してしまう。
決して損をしない計算高い人たちが、
最後にはきっちりと、人生のツケを支払わされるのである。
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