日曜日には、ネーミングを掘る ♯140「エーピアン」

今週は!

まず、こちらの写真から。

先月末、1年ほどかけて準備を進めてきた『ウラオモテのある電話帳-葉山版-』が完成し、町内約1万戸への配布が始まった。

ウラオモテは、地域の便利な電話帳として40年の歴史をもつ『そうごうページ』をリブランディングしたもの。オモテを開けば地元の会社やお店のこだわり情報を読むことができ、ウラからは「あ」から順に具体的なお困りごとを載せ、調べれば電話できるようになっている。

なんでもウェブで検索できる時代に意味あるの?と思われているだろう電話帳。しかし、誰もが手に取れる電話帳だからこそできることもあるではないか。発行元である株式会社そうごうの石原社長が決断して、スタートしたプロジェクトだった。

ウラオモテプロジェクトでは、もうひとつ新しい試みを行った。電話帳に掲載される記事広告の営業~記事制作を、フルコミッションの完全業務委託制にして、スタッフを公募することにしたのだ。

スタッフの名称として考案したのは、『apian(エーピアン)』 エーピアンとは、日本語でミツバチのこと。ミツバチのように街を飛び回りながら、いろんなつながりを生み出してほしいという願いを込めた。公募には、予想を大きく上回る70名近くが応募。7名の方が受注をあげてくれ、46社が電話帳に掲載されることになった。

さて、冒頭の写真である。こちらのチャーミングな女性は、エーピアンの一人、関根悦子さん。先日、お会いして話を伺うことができた。

関根さんは、葉山町在住で二人のお子さんをもつ主婦。会社員経験はあるものの、営業はもちろん記事を書いた経験もない。そんな彼女が、全エーピアン中最も多い14社の受注をあげたのであるから、こちらとしては興味深々である。

インタビュー場所は、受注先でもある古民家カフェ『カフェテーロ葉山』 関根さんは、全案件のやりとりをまとめたすごい量のファイルを見せてくれながら、1件1件のプロセスを話してくれた。

子育てをしながらの時間のやりくり、勇気をもって飛び込んだ末の門前払い、もうだめかと諦めかけた案件での大逆転劇、発行後すぐに「電話来たよ~」と連絡くれた無口な土木会社の社長さん…。

関根さんが語る14のストーリーは、どれも「うん、うん。それで、それで」と突っ込んでしまいたくなるドラマとリアリティがあり、2時間半があっという間に過ぎていった。すごい熱量。(正直、半端な経営者と話すより、こっちの方が全然面白いじゃないか。と何度か思った)

「エーピアンのお仕事に出会えたことで、やりがい・楽しさ・幸せ・新鮮味・悩み・苦労・落ち込む(笑)といった色んな感情を抱きながら過ごすことが出来ました。新たな出会いと人の輪が今の私にとって大きな財産です!」

嬉しかったのは、関根さんの活動のベースに、電話帳のコンセプトへの共感があったこと。「この電話帳のことを知ったとき、直感的にいい!って思いました。葉山は夫の実家ですが、意外と狭い世界で暮らしている方が多い。この電話帳があれば、これまでとは違うつながりを、つくることができるんじゃないかって思えたんです」

つくってる。つくってるよ、関根さん。エーピアンのみなさん。爽やかで新しい風を感じた葉山でのひとときであった。

『ウラオモテのある電話帳』
クライアント:株式会社そうごう
企画制作:株式会社ブランドファーマーズ・インク
ロゴ:表紙デザイン:蝦名達郎

安田佳生とおこなう「スイッチミーティング」

「広告費を削減したい」「競争に巻き込まれない商品を手に入れたい」という経営者のみなさま。発想をスイッチして、「新しい商品」と「新しい顧客を」つくってみませんか?

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