【大手の作法/048】なにも言わない。なにも足さない。

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: なにも言わない。なにも足さない。

大手で働く友人たちとの飲み会で、時に話題にあがるのが「上司への不満/愚痴」。

「ウチの上司は・・・」で始まり、

・責任を取りたがらない
・無理難題を押し付ける
・指示が意味不明
・人の話をまったく聞かない

などなど、沸き上がってくる多くの感情を聞かせてもらっています笑

中でも、ある巨大企業に勤める友人Mくんは、なかなかに攻め込みます。

「ウチの上司はさ、部門で何か問題が起こるとさ、、」

“大変残念ながらこのような結果となり、大変遺憾の念を感じます” とか部内共有メールを送ってくるのよ」

「そんでもって。“二度と繰り返さないよう全力をもって取り組む所存です” なんて報告を上にするワケよ」

“原因が何で、今後どう対策したら良いか”なんてのには、まったく触れないで。なんか“遺憾だ”とか、“所存だ”とか、ばっかりなのよ」

『最早、何を言いたいのかわからない。「結局、自分が責任取りたくない」ってこと以外、まったく伝わらんのよ!!』などと怒りの感情をたっぷりに伝えてくれるのです。。

そんな場に、高松以外にもうひとり「大手さんとの取引をメイン」にしている中小で働く友人(Kくん)がいるのですが、彼曰く。

「何も言わないのが、日本の政治家と大手の幹部なんだよ」

「Mだって、そんな不満があるのに、上司には直接、何も言わないだろ?」

「結局な、“何も言わない上司に、何も足さない部下”って存在があって、大手の社風はできあがってきたんだよ。だから、いま組織変革なんていうのが、大変なんだろ?」と。。

高松は?というと。
そんな話題が上がっている時には、もちろん「何も言わずに、何も足さずに」ただその場が収まるのを待ち、黙って酒を飲むばかりです。

ふと。ひと昔前のシングルモルトウイスキーの商品コピーを思い出しました。
「なにも足さない。なにも引かない」広告年鑑などにも載る名キャッチだったと記憶しています笑

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

安田佳生とおこなう「スイッチミーティング」

「広告費を削減したい」「競争に巻き込まれない商品を手に入れたい」という経営者のみなさま。発想をスイッチして、「新しい商品」と「新しい顧客を」つくってみませんか?

感想・著者への質問はこちらから