【大手の作法/051】未来への宝箱

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: 未来への宝箱

先日、久しぶりの後輩と飲みました。

大手テレビ局に勤めるMくん。大手家電メーカーに勤めるTくん。二人は同じ大学の同級生で42歳。共に管理職として忙しい毎日を過ごしているとのこと。

高松とは、二人が学生の頃に知り合ったので、だいぶ長い付き合いになっていますが、彼らの就活時をよく覚えています。

Tくんは、当時の学生人気NO.1メーカーに内定し、Mくんも超人気TV局に内定。そろって有名人気企業への入社を決めたのでした。

明け方まで飲み歩いた思い出話などをしていたところ、

「小さな会社やってくのって大変ですか?」とTくんが聞いてきます。

「どうしたん?」と返すと。

「ウチは最近 。“老衰危機”だなんて世間で言われちゃってるし、、業績悪化も続いていますし。。」

「可愛がっていた部下も“もっとチャレンジングな仕事がしたい”って退職しちゃいました。。」と、浮かない顔。

「Mくんの近況は?」と話をふると。

「入社時はまだイケイケ花形な業界だったけど。今や“オワコン”扱いですよ。“マスゴミ”なんて言われることも増えたし。。」

「この前。小学生の息子に『パパ。テレビなんて誰も見ないんだからyoutubeやんなよ』って言われたんですよ。。」

その後も自社や業界の不遇について、しばらく語り合っていました。。

高松には愚痴に聞こえましたが、それでも可愛い後輩の悩みです。

「願いと現実にギャップがある」からこそ、ネガティブな感情が出てくるものですし、完全にあきらめていたら、そもそもそんな思いなんて吐き出すワケもないハズです。

なので。

「愚痴は未来への宝箱や!」と彼らを元気づけようとの思いで発してみたのです。

が、
「なに熱くなってるんすか」と一蹴。
ふたりの反応は冷えたもので。。

まあ、飲み過ぎた夜の話でした、、

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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