ネットの履歴書
第61回『匿名と信頼の境目』

ソルナ株式会社が開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第61回『匿名と信頼の境目』

 

安田

ネットの履歴書って、できてからどのぐらい経ちますか?

三澤

リリースしたのは2018年の4月ですね。

安田

ということは丸2年ですね。

三澤

はい。

安田

初期の頃からだいぶ変わってると思うんですけど。

三澤

技術的にはすごく進んでます。

安田

たとえばどのように?

三澤

精度やスピードは格段に上がってます。すでに1万5,000人ぐらい調査してるので。

安田

ネットの履歴書を導入してる企業さんは、この2年間で変化ありますか?

三澤

思っていた以上に大手企業さんが多いです。社員数何万人っていう。

安田

何万人も社員がいたら、調査だけで凄いコストがかかりますけど。

三澤

社員全員の調査をするわけではないので。新たに採用する人だけ。

安田

なるほど。まあネットの履歴書ですもんね。

三澤

既存社員の調査もありますけど。社員数1万人の会社でも調べるのは100〜200人。

安田

たとえば今、未払い残業の問題があるじゃないですか。

三澤

はい。

安田

過去3年にさかのぼって請求できるとか。いずれは5年まで延長されるとか。

三澤

法制化されましたね。

安田

となると「労働問題を起こしそうな人」「過去に起こしてる人」を見分ける調査とか。

三澤

出てくるでしょうね。

安田

そうですよね。単なる犯罪歴とかではなく。

三澤

とは言え、大企業さんは圧倒的に犯罪歴の調査が多いです。

安田

今は「使用者責任」まで問われちゃいますからね。

三澤

昔は「問題を起こした人」が叩かれて終わってたんですけど。いまは「この人、どこで働いてんの?」ってことになる。

安田

あっという間に炎上しますもんね。

三澤

会社が特定されて、こんどは風向きが一気に会社に向いて、「なんでこんな人を採用してるんだ?」「どういう社員教育してるんだ?」「使用者責任どうすんの?」って話になる。

安田

恐ろしいですね。

三澤

はい。企業がいちばん怖がってるのはそこです。

安田

風評みたいなものですか?

三澤

風評でじっさいに業績が影響を受けたり、株価下がったりするので。

安田

そうですよね。現代社会は。

三澤

もう「絶対」って言っていいほどのパターンです。個人で終わらず会社が叩かれ、会社が叩かれることによって、株価が下がったりブランドが毀損したり。

安田

なるほど。

三澤

名前の通ってる会社ほど叩かれるんですよ。メディアも社員数10人の会社を叩いても面白くないので。

安田

恐ろしい。

三澤

だから企業からすると、個人が起こした事件をもう「知らない」では済まされない。

安田

事件を起こしそうな人を採用した時点で「責任を問われる」ってことですね。

三澤

そうです。

安田

そうなってくると採用前の調査はもはや必須ですよね。

三澤

そう思います。

安田

いっそのこと全員先に調べといたほうが早いんじゃないですか。

三澤

確かにそうですね(笑)

安田

このまま続けていったら、「調べてない人のほうが少ないぞ」ってなるでしょうし。

三澤

そうなったとしても公表するわけにはいかないので。結局は「こっそり調べる」ってことになると思う。

安田

そこはもう大々的に。ソルナさんで「危ない10人」とか毎月発表しちゃうとか。

三澤

いやあ、もう本当にその人たちは働けなくなりますよ。結婚もできないし。

安田

それはマズイですね。さすがに。でもネットの自警団がやってるのはそういう行為ですよね。

三澤

そうです。でもやっぱり、そこは超えてはいけない一線でしょう。

安田

だから「こっそり」調べるわけですね。企業は。

三澤

企業からすると「自分は被害にあいたくない」ってことなので。

安田

そりゃそうですよ。

三澤

企業も背に腹は代えられない。「おまえを雇ったら会社がつぶれるんだ」って話。

安田

でもきっと他の理由をつけて落とすんでしょうね。「犯罪を犯しそうだから」とは言えないし。

三澤

不採用の理由まで公表する義務はありませんから。

安田

会社だって巻き込まれたくないし。そうなりますよ。

三澤

ネットがザワつくと無傷では済まないので。

安田

いまや「家族が晒されるのは当然」みたいになってます。

三澤

そうですね。個人攻撃だけでは済まないです。

安田

学校とか住所とかまで晒されて。

三澤

企業は本当に気をつけて採用しないと。

安田

ちなみに2年前と比べて、調査で出てくる情報の量は増えてるんですか?

三澤

増えてます。裏アカウントの特定が、かなり精度が上がってきましたから。

安田

へぇ~。もう匿名でも隠せませんね。

三澤

暴言とか吐くのはだいたい裏アカウントなので。

安田

まあそうですよね。匿名だから安心して書いちゃう。

三澤

裏アカウント特定の精度を上げることが、イコール情報の質を上げるってことになります。

安田

2年前が1としたら、今は何倍ぐらいになってるんですか?

三澤

たぶん5ぐらいになってますね。

安田

凄いですね。つまり「匿名の情報がどんどん掘り起こされてる」ってことですよね?

三澤

そうです。

安田

一人ひとりが書き込む量も2年前より増えてるんですか?

三澤

そんなに変わらないです。

安田

ということはやっぱり裏アカウントの特定。

三澤

はい。

安田

それが特定されていくようになると、匿名でやる意味がなくなりますね。

三澤

だんだんそうなっていきます。

安田

逆に、実名でやる人が増えるんじゃないですか。フォロワーを増やすとか、見込み客をつくるとか、実名でやるメリットもありますし。

三澤

元々ネットリテラシーが高い人は、特定されることまで考えて発信してます。

安田

「バレてもいいように」ってことですか?

三澤

実名・匿名に関係なく、ちゃんとしたメッセージを発信してる。

安田

それはどういう理由で?

三澤

ネット社会における一番の重要ポイントが「信頼づくり」だと分かってるからです。

安田

なるほど。じゃあ実名かどうかかはあまり関係ないと。

三澤

はい。実名かどうかではなく、信頼に足る発信をし続けているかどうか。それが全てです。

・・・次回へ続く・・・

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